ちょっと一言

仕事を拒否する従業員(2024年3月号)

経営者様とお話しをすると「その仕事はできません」「それは自分の仕事ではありません」と言われて困った、と耳にすることがあります。決して無理難題を押し付けているわけではなく、他の従業員もしている業務です。「なぜ個人の好き嫌いが許されるのか」と素朴な疑問を抱きます。

1945年8月15日に日本は敗戦。8月30日に連合軍が来日しました。当時の首相である幣原喜重郎に対し、マッカーサーは五大改革により「日本を民主国家にする」ことを告げます。その五大改革の一つが労働組合の結成です。労働者は使用者に対し立場が弱いため、低賃金、強制労働を強いられてきました。労働組合というチームを創り、使用者と対等な立場で労働条件の交渉することを目的としたのです。 使用者の持つ業務命令権には強制力があり、過酷な業務命令でも労働者に拒否権はありません。今で言う休日労働、時間外労働、また辞令一枚で海外赴任といった人事異動も同様です。そのため、労働基準法等で一定の労働者保護を図っているのです。

近年では例えば、残業規制や年次有給休暇の付与、地域限定社員制度の導入などにより職場環境が法整備されつつあります。さらに昔より意見を言いやすい世の中となり、使用者と労働者のパワーバランスが歪な形に変化しているように感じます。

仕事とは、決して目の前の作業をこなすことではありません。会社やお客様に貢献し、企業理念の実現のために自分に何ができるかを考え、行動していくこと。また、それが果たされない場合には、「労働条件の見直しがあること」を理解しておくことが肝要です。仕事を拒否された際には、その理由を聞いたうえで、「仕事とは」を理解してもらいましょう。お互いに気持ちよく仕事をしたいものですね。

心のマネジメント(2024年2月号)

皆様ご存じでしょうか。厚生労働省が公表する統計資料では、10歳から39歳までの死因第1位は、自殺。2021年におけるその数は、年間5,700件です。うち本来であれば、青春を謳歌するであろう10代だけでも800件弱。
児童の不登校数は、凡そ30万人。さらに15~64歳までの人口のうち、推計146万人(50人に1人)が引きこもり状態にあるのが日本の現状です。これらの数字から全世代を通して「生き辛さ」を感じている人が多い状況が見えてきます。

工業化社会から情報化社会に転換し、求められるマネジメントの形が変化しています。工業化社会では、いかに短期間で同一製品を大量に製造できるか、計画と指示命令のもと「決まった(言われた)ことを正確にできる人」が評価される管理型のマネジメントが主でした。情報化社会では「言われたこと」をこなす作業は、ITやAIに代わり、人には「対人折衝、価値判断、課題発見、創造性」等の能力が求められるようになりました。そのためマネジメントにおいても「共感し、自立を促し、相互支援をしていく」そのような能力が求められています。

しかしながら、情報化社会に変わっても管理型の指導が多く見受けられます。これは、子育てにも同じことが言え、変化に対応できない大人は、現実と理想のギャップに悩み、また、そのような大人に教育された子供たちも生き辛さを感じ、結果として社会全体の閉塞感に繋がっているように感じるのです。

プラセールでは現場で受けた違和感から、社内における「良好な人間関係」の重要性を研修等で社員に向けて発信し、組織開発の支援をしています。微力ながら、このような試みが次第に、組織の活性化、親子関係の変化、社会の変化に繋がり、大人も子供も、より生きやすい社会が醸成されていくものと信じ、邁進しています。

新年のご挨拶(2024年1月号)

2024年は辰年。十二支の中でたつ(竜、龍)は、唯一空想上の生き物で、権力や隆盛の象徴であることから、出世や権力に大きく関わる年といわれているそうです。

「竜」を使った四字熟語で「一竜一猪」(いちりょういっちょ)という言葉があります。努力して学ぶ人と怠けて学ばない人の間に大きな差が生じることを表す四字熟語です。「竜」は賢く、成功した者を象徴し、「猪」は学ばない者を象徴しています。つまり、この言葉は努力するかしないかで、人間の賢さや成功の度合いに大きな差が出ることを教えてくれる言葉です。

資格の取得、貯蓄、ダイエット…。新年に目標を立てる方も多いでしょう。しかしながら、年始に立てた目標を達成できるのはわずか8%というデータがあります。忙しい、明日から、今日は特別…。
「できない理由」を並べるのは容易ですが、やり抜く力を備え、目標達成に向け努力を継続できる年にしたいですね。

昇り龍のように、皆様にとりましてこの一年が「上昇、隆盛、盛況」といった好調な年になりますよう社員一同心より祈念いたしております。

繁忙期のミス・事故を防止しよう(2023年12月号)

年末年始は、納期、工期が設定されることが多く、また長期休暇もあるため慌ただしさも手伝ってか、労働災害が発生しやすい傾向にあります。人為的なミスが起こりやすい時期だからこそ注意力を高め、慎重に作業に当たることが求められます。
年末に災害が起こる背景として「慌て・焦り」が少なくありません。一方で、年始は「緊張感のゆるみ」が大きな要因です。「忙しい」という雰囲気に気持ちが飲まれて、ミスを誘発してしまうケースが散見されます。繁忙期こそ、心と時間に余裕をもって作業に当たり、「平常心」を心掛けることが必要ですね。

社会保険労務士の受験指導をしていた頃、「時間延長は、たとえ5分でも事故である」と時間管理について厳しく指導されました。6時間講義ではお伝えする情報量も膨大で、その時間管理に相当な神経を使っていたことを思い出します。
さらに、時間が押しているときほど「平常心で、敢えてゆっくり話す」と学んだのもこの頃です。時間に追われ展開が加速すると、受講生はそのことばかりが気になり、本来学ぶべき内容がインプットされないのです。それでは、たとえ時間内に終了しても、「終わった」という講師の自己満足が残るだけで、受験指導としては不合格。「受験指導」という目的を見失わないための講義技術を学びました。

「繁忙期でも平常心」「急ぐときほど穏やかに」など、予め自身でスローガンを決めておくことは、心を乱されずに仕事をするための工夫であり、ミス・事故防止の対策です。心掛け一つで成果が変わることを理解しておくことが大切ですね。
繁忙期を乗り越え、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

モンゴル軍から学ぶ(2023年10月号)

9月に最終回を終えた日曜日劇場「VIVANT」。皆様はご覧になられていましたか。 私は、果てない大草原、美しい砂漠など、その壮大さに圧倒され、毎回楽しみに観ていました。「VIVANT」のロケ地は、かつて大帝国として栄えたモンゴルです。

ヨーロッパから中国までの広大な領土を誇ったモンゴル帝国。チンギス・ハーンは、征服後も自分たちの宗教を押し付けることなく、イスラム教徒のモスク、キリスト教の教会、仏教寺院等を整備し、信仰の自由を認めていました。宗教や民族などにとらわれず、能力主義で人を重用し、帝国の繁栄に繋げていたのだとか。

また、空前の大帝国を築いた彼が、何十万という軍隊を統率するのに活用したのが、10進法です。1万人の兵士がいたら、1,000人、100人、10人毎に隊長を置き、命令が全員に届くようにしていました。戦場では隊ごとに旗を振らせ、一人一人が「今、何をするか」を知ることができたのです。モンゴル軍の強さの秘密は、部隊を束ねる組織力にあったと言えます。

能力主義、多様性、指揮命令系統。現代の経営学でも重要視される要素です。800年以上も前に実行され、確実に成果を挙げていた事実に心躍らされる私です。

最低賃金法改正(2023年9月号)

2023年度の都道府県別の最低賃金額が8月18日に出そろい、厚生労働省が取りまとめのうえ発表しました。各都道府県で39~47円引き上げられ、全国の加重平均額は前年比43円増の1,004円となります。物価高を背景に初めて1,000円を超え、引き上げ額も過去最高。新しい最低賃金は10月1日以降、順次適用されます。なお、最低賃金額は、東京:1,113円、神奈川県:1,112円、千葉県:1,026円です。その他、別紙をご参照ください。

採用難から新卒社員の初任給を見直す企業も散見されます。また、中途採用では転職により年収減となるキャリアダウンが常でしたが、近年は年収増となるキャリアアップに転換しており、昨年では全体の3割がキャリアアップを実現しています。経済の好循環に繋がる転職市場は、今後さらに活性化していくと見られています。

新卒社員を対象とした調査では、将来の年金を期待していると回答したのはたったの2割。一方、35歳時点での理想年収は720万円と高水準でした。将来に向かって安定的に収入が上がっていく終身雇用制度から、いかに現役時代に稼ぐかと労働者の思考が変化しているようです。一般的には、優秀な社員ほど退職率が高いと言われます。貢献度の高い社員にいかにメリハリある処遇を実施していくか。評価制度、賃金制度も含め、新たな賃金設計が求められています。

「ありがとう」を見つける(2023年8月号)

列島各地で危険な暑さが続いています。東京都心では、35℃以上の猛暑日が続き、テレワーク等も相まって、24時間エアコンを付けっぱなしといったご家庭も多いのではないでしょうか。猛暑の最中、「エアコンが壊れてしまったらどうなることか」、そう考えると、今日もいつも通りに稼働してくれることに感謝です。

今はとても便利な時代です。電気がついて当たり前、水道からお水が出て当たり前、多くのことが当たり前…。一方、その当たり前が満たされないとイライラが爆発。「こっちはお金を払っているんだ!」、酷いケースではハラスメントに発展します。
では、発想を転換してみましょう。朝起きて、電気がつくことに感謝。水道からお水が出ることに感謝。いつも通りの生活が送れることに感謝…。

当たり前に慣れてしまうのは怖いことです。「給料払っているのだから部下は働いて当たり前」「働いているのだから給料もらって当たり前」。満たされないと不満になり「こんなこともできないのか」「給料が低い」等々、際限なく不満は噴出してきます。職場が荒むと感謝がなくなり、感謝どころか権利の主張が始まります。
少ない経験から「チームが感謝の気持ちで繋がっている組織は強い。社労士として感謝で繋がる組織作りを支援したい」と起業しました。

日常生活で「ありがとう」を見つけて、相手に伝えてみませんか。言葉にしなければ伝わりません。「部下が役割を果たしてくれるから自分の仕事に集中できる」「働く場を提供してくれるから自分の能力を発揮できる」。いくらでも見つかります。当たり前の陰には誰かの努力があり、それは「当たり前」ではないのです。

老いはのどからやってくる(2023年7月号)

5月中旬のこと。日中のどの調子が悪く、声がかすれ気味となりました。「ハスキーボイス」と喜んだのも束の間、夜になると一切声が出なくなりました。驚くほどに全く声が出ず、コソコソ話でしかコミュニケーションが取れません。

同時期に周囲でも同じ症状を訴える方が数名おり、またそういった患者が増えていると耳にしました。あれは一体なんだったのでしょう。

そんなある日、かすれ声でお客様先へ訪問すると、お客様から「のどに関するいい本がある」と1冊の本をお借りしました。衝撃を受けたそのタイトルが、今回のタイトルです。「老いはのどからやってくる」。盲点でした。

その本によると、のどの筋肉は、「呼吸・発声・嚥下」で協調して働き、また人間は、息を堪えることで力を出すため、のどは全身の力をグッと込めることの起点にもなっている。のどの筋肉が衰えると「誤嚥」だけでなく、足腰に力が入らず、転倒も増えるのだそうです。そしてその衰えは、老いに起因するのだとか。

先日、小学6年生に社会保険の授業を行いました。生徒から「先生20代?」なんて言われ浮かれていた私ですが、一気に現実に引き戻された気分です。

人生は、時間の総和(2023年6月号)

昨今の報道では、現実から目を背けたくなるような事件が相次いでいます。人間関係が希薄化し、心のつながりを感じられなくなったり、情報に翻弄されたり、社会全体に閉塞感が漂っているように感じます。

IT機器の発達により労働密度は濃くなり、人手不足解消のため中間管理職はプレイングマネージャーとしての役割を求められるようになりました。交通網の発達も相まって日帰り出張は当たり前。労働の現場だけを見ても数十年前とは様変わりしています。ギリギリのラインで踏ん張る大人が増え、ストレスの捌け口として児童虐待も増加傾向。その数は年間21万件を超えています。

働き方改革に伴い、労働時間の削減が繰り返し叫ばれています。しかし、表面的な「時間削減」では根本的な解決には繋がらないでしょう。人生は「生まれてから死ぬまでの時間の総和」です。その貴重な時間の多くを従業員は、会社へ預け日々仕事に励んでいます。この働く時間をどうマネジメントするか。「たかが1時間」されど「命の時間」。今後の労務管理では「命」の扱い方が問われていくのかもしれません。

幸せな大人が増えれば、子供も、世の中も幸せになるのでは。そう自分に問いかけながら、遣り甲斐、自己成長を通して大人が満たされる職場づくりの支援に邁進していこうと、念願叶って再飼育を始めた働きアリを見ながら考えています。

働きアリの法則(2023年5月号)

アリの集団を「働き者」「普通」「働かない」の3つに区分したとき、それぞれ「2:6:2」の割合になるという理論です。「働き者」だけ集めれば、理屈では「10:0:0」になる訳ですが、実際にはやはり「2:6:2」になるのだとか。

これは会社組織でも同じと言われています。ご存じの経営者様も多いのではないでしょうか。「よく働く人:2」「それなりに働く人:6」「働かない人:2」。職場では優秀な従業員に仕事が集中する傾向があり、働かない従業員が2割程度生じるというものです。ただし、働き者ばかりで職場全体が疲弊したときには、働かない人が交代することで、致命的なダメージを防止できる。そのため働かない2割の方も組織には必要と言われています。よく働く人は管理職となり、働かないとされる2割の従業員を成長させていくことで、継続的な企業成長が期待できるとも考えられます。

バブル崩壊、リーマンショックにより企業は新たな採用が困難となりました。増員せず事業実績を維持するために、経営者は中間管理職にプレイングマネージャーとしての役割を求めるようになり現場はフル回転。こういった背景から以前と比べ「働かない人」の比率は下がっているように感じますが、育児休業や休職者の増加を見ていると、今後もリスクマネジメントとして余力確保の必要性を感じます。

アリといえば、数年前に子どもが喜ぶと購入したアリの巣観察キットでしたが、その働きぶりに魅せられハマりにハマった私です。四六時中巣作りに奔走し、死んだ仲間を埋葬し、種の異なるアリ同士では縄張り闘争。糸のような細い足で山の上まで運んだ小さな石を敵地に投げつけるのです。とにかく朝も夜もよく働く姿に感動すら覚え、夜な夜なお酒を片手に釘付けになりました。あの感動をもう一度。今度は、女王アリも一緒に飼育し、繫栄させたいと密かにその時機を窺っています。

社会保険適用拡大(2023年4月号)

2017年から順次適用が拡大されている社会保険について、2024年4月以降は、51人以上の企業が対象となります。この51人のカウントは、「フルタイム従業員」および「週所定労働時間がフルタイム従業員の3/4以上の従業員」とされており、単に従業員数で判断しないという点がポイントです。

適用拡大に伴い、厚生労働省では特設サイトを開設しています。事業主向け、対象となるパートアルバイト向けのページにて制度概要や将来の年金額の紹介をしていることに加え、適用拡大に伴い増加する社会保険料の試算なども可能です。

とくに、保険料の増加は経営に大きなインパクトを与えるケースがございます。よろしければ、一度覗いてみてはいかがでしょうか。

社会保険は、保険料率が引き上げられ、また年金制度破綻等とネガティブな情報も多く制度に対する誤解があることも事実です。国民年金保険料の納付率は、年々上昇しているものの78%程度。しかしながら、公的年金に関しては65歳以降に受け取る老齢年金に加え、死亡や障害に対する保障も整備されており、民間保険と比較すると充実した制度です。例えば、障害を負った場合、未納者は一切年金を支給されませんが、納付者は生涯を通じて一定額の補償を受けることができ、総額は、数千万円にも及びます。

社会保険労務士として活動する中で、今後も正しい情報をお届けし、正しい選択をしていただくための一助となれるよう努めていく所存です。

【社会保険適用拡大特設サイト】https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/jigyonushi/

インプットの質を高める方法(2023年2月号)

最近、記憶力の低下を嘆く声をよく耳にします。情報量が格段に増えた現代。聞くところによるとスマホ情報の流し読みでも、無意識に脳がその情報を蓄積し、処理できる限界値を超えたところで古い情報を削除していくのだとか。人間の脳とはよくできたものです。コロナ禍において、オンライン研修が激増し、移動なくして研修への参加が可能となりました。私もこれまで以上にインプットの機会に恵まれつつも情報過多か加齢のためか、インプットの質が気になります。

どうしたら定着率がアップするのでしょう…。それは「アウトプットすること」で解決します。学んだ知識を何らかの形で外に出すのです。報告書を書く、まとめて発表するなど。ちなみに、私がセミナーをする場合も少しでも記憶に残るように工夫を凝らしますが、それでも100%覚えていただくのは難しい…。そのため「今日の内容をご家族にお話ししてみて下さい」と伝えます。インプットだけでは曖昧だった記憶も、自分の言葉で発信することで短期記憶から長期記憶へと変化し、自らの知識となるそうです。

ドイツの心理学者の研究では、人間の脳は1時間後に50%、1日で70%も忘れてしまうのだとか。人間の脳とはいい加減なものだと思う反面、辛いことも忘れられるからこそ、人間はたくましく生きていけるのかもしれません。 脳の特性を理解し、日常業務もアウトプットを上手に行うことで効率化が図れたら理想的ですね。

新年のご挨拶(2023年1月号)

2023年は、卯年。十二支の動物の中で最も人気があると言われているそうです。
卯(うさぎ)は、穏やかで温厚な性格であることから「家内安全」、また跳躍する姿から「飛躍・向上」を象徴するものとして親しまれてきました。その他「植物の成長」という意味もあり、新しいことに挑戦するのに最適な年と言われているそうです。

さらには株式市場には、「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌は笑い、亥固まる、子は繁栄、丑はつまずき、寅千里を走り、兎は跳ねる」との格言があり、兎の跳ねる特徴から景気が上向きに跳ねる、とされ縁起の良い年として知られています。

ぴょんぴょん跳ねる兎のように、皆様にとりましてこの1年が「飛躍・向上」の明るい年になりますよう社員一同心より祈念いたしております。

相談内容の変化(2022年12月号)

一年間を振り返り、今年は例年にも増して多くのご相談をいただきました。そして、その相談内容がこれまでと比べると、複雑多岐にわたっていたと感じています。

終身雇用を背景に長期雇用を想定し、「従業員のために」と温情のこもった就業規則を多くお見受けします。従業員は、人生の多くの時間(凡そ1日の1/3)を会社で過ごします。それぞれの人生の限りある時間のうち、多くの時間を会社に費やすのですから、会社も「より良い職場環境を整備しそれに応える」、素晴らしいことだと思います。しかしながら、近年はそういった性善説の立場で作られた就業規則では、対応できない事例が散見されているのです。

入社間もない社員からの休職の申出、SNSによる会社情報の公開、法律の一部を都合よく解釈し権利の主張を行うケース等々。制度や規則を制定した当時には、想定されなかった事案で、その内容に驚くこともしばしばです。従業員の方々の労働法への興味が以前より高まっている証ともいえそうです。 ときに、性善説で語られた思いやりある規程を変更しなければならないこともありますが、会社の良い文化を継承しつつ、会社への貢献度に応じて処遇がなされる制度にすることを念頭にお力添えさせていただいています。

そして、私どもに求める役割も法律における是非に留まらず、未知なる展開に向け共に考えていくパートナー的な存在にシフトしているようにも感じています。度重なる法律改正も手伝ってか、今後もこのようなご相談は増えていくものと感じているため、来年以降も引き続き情報の仕入れを怠らず、尽力してまいる所存です。

人との関わり(2022年11月号)

子供の小学校入学を機に子育てについて座学で学ぶ機会に恵まれました。
乳児期は、泣いて要求したことに親が応える、ありのままを受け入れるといった共感の愛情を注ぐことで、信頼関係、自己肯定感が育まれるそうです。この心の土台が出来たところで、幼児・児童期にしつけなど規律を教える段階へと進み、自発性も発達していく。8段階まである各ステップを経て自分で考え、行動できる自立した人間として社会へ送り出すのが子育てのゴールなのだそうです。子育て本でもよく言われていることかもしれません。一方、過干渉、指示命令、親の思いを押し付ける、叱りつけ親の思い通りにする・・・。これらの行動は、子供の自立を遅らせる要因となり、受け身の人間を育ててしまうとのことでした。

受講の最中、「マネジメントと同じだ」とハッとしました。上司と部下も良好な関係を築いた後でなければ、指導、叱責の言葉は相手に届かないと言われています。また叱りつけるなど恐怖で押さえつける指導は相手を委縮させ、余計なことをして叱られないように・・・と、消極的な姿勢・態度を生むとも。そのため管理職研修では「信頼関係を築くことがスタートですよ」とお伝えしています。「何を言うか」ではなく「誰が言うか」、マネジメントでは人間関係が優先するというお話です。

結局のところ、人との関わりは、親子・上司部下問わず信頼から始まり、関係が築かれる前にしつけ・指導をしても上手くいかないようです。家族や部下、近しい間柄であるほど「素」の姿で接してしまいがちですが、尊厳ある人間同士です。相手を尊重し、思いやりの心で関係を積み上げていく大切さを改めて感じました。親として、また一職業人として、日頃の言動を振り返るいい機会になりました。

(原)

増え続ける精神障害(疾患)発症者(2022年10月号)

今月は、精神障害(疾患)に関する記事を複数ご紹介しました。
精神障害(疾患)の発症については、これまでも一定数のご相談がありましたが、今年に入りましてからその件数が一段と多くなったように感じています。その多くが、入社間もない社員(1年未満)が精神疾患を発症し、休職に移行するというものです。休職に移行した場合、労務の提供がなされないわけですから当然に給与は無給となります。その間は、医療保険制度から所得補償として傷病手当金が支給され、当面は療養に専念することが可能となります。

傷病手当金とは、私傷病による労務不能期間の救済制度として、医療保険から行われる所得補償です。そして現在、協会けんぽが支給する傷病手当金のうち、約32%は精神疾患に関する給付であり、増え続ける申請に財政が逼迫しつつあります。これまでは、申請書を基に給付を行っていた協会けんぽや健保組合ですが、支出を抑制する目的で、その発症が「業務に起因する疾患(=労災)」なのではないかを確認するための新たな調査が開始され、支給へのハードルが高くなった組合もあります。調査により、疾患の発症が長時間労働、パワハラ、過重な責任等、業務に起因する発症と認定されれば、それは「私傷病」ではなく「業務災害」となり、所得補償は傷病手当金(医療保険)から労災保険(国)の責任へと変更になるわけです。

ただし、調査により業務災害となった場合は、会社に安全配慮義務違反が問われますため注意が必要です。社会情勢の変化等にも起因する精神疾患。私傷病を含めると発症者を出さないことは難しいものですが、万が一の際には、「私傷病か業務上か」の事実確認をしっかり行い、診断書や申請書の記載内容にも注意して目を通すようにお伝えしています。

(原)

お弁当作りの便利グッズ(2022年9月号)

今春小学校へ入学した息子の初めての夏休みが終わりました。コロナ禍のため旅行や外出が制限され、娯楽が少ない夏休み。ささやかながら、毎日のお弁当で少しでも喜んでもらえたら、という気持ちでお弁当作りに奮闘した私です。
まずは、お弁当箱を新幹線、パトカー、戦隊ヒーローと日替わりにしてみました。またピックなどの小物も可愛いアイテムをチョイス。ハムやチーズは動物の形に型抜きし、見た目にもこだわりました。

それにしても最近のお弁当事情は素晴らしいです。お弁当関連商品の販売コーナーでは便利グッズがズラリと陳列されています。一番の衝撃は、卵焼き器。これまでは複数の卵を溶き、焦がさないようじっくり丁寧に焼いていた訳ですが、先日見つけた商品は、溶き卵を型に入れ、レンジで30秒。「チン」の合図で取り出すと、卵一つでいとも簡単に星形、クマさん、ハート型の卵焼きの出来上がりです。卵焼きの中央にはケチャップを落とすためのくぼみまで。黄色(卵)と赤(ケチャップ)のコントラストがまた良いのです。こんな便利アイテムご存知ですか!?

朝のお弁当作りは大変でしたが、こんな便利アイテムを活用しつつ、子供の喜ぶ顔を励みに夏休みを乗り越えました。ただ数ヶ月後には冬休みがやって来ます。皆様オススメのお弁当グッズがありましたら、ぜひご教示ください。

(原)

ゆでガエルの法則(2022年8月号)

企業経営やビジネスの場で用いられる「ゆでガエルの法則」をご存知ですか。

熱湯に入れられたカエルは、驚いて咄嗟に飛び出します。しかしながら、常温の水に入れ徐々に温めていくと、カエルはその温度変化に慣れてしまい、生命の危機と気付かぬままいずれはゆであがり死んでしまうというもので、個人や組織が陥りやすい失敗を的確に表現しています。

急激な変化には、何とか対応しようと危機意識が働きます。一方、変化が緩慢だと、その状態に慣れてしまい対応するタイミングを逸しやすく、危機を認識したときには致命的なダメージを負っているというたとえ話です。人間の思考の本質をついており、ドキッとされた方もいるのではないでしょうか。

確かにぬるま湯は気持ちがいいものです。変化を嫌い楽をしたいのが人間。しかしながらゆでガエルにはなりたくありません。

・業績が悪いにも関わらず過去の栄光にすがり、抜本的な組織改革を行わない
・組織が徐々に弱体化しているにも関わらず、安心したまま気付かない
・入社当時のようなインプットを怠り、マンネリ化した仕事をただ繰り返す

現状に甘んじることなく、個人も組織も、手遅れのゆでガエルにならないよう、変化を恐れず進んでいきたいものです。

(原)

育児・介護休業法の変遷(2022年7月号)

育児休業法は、1992年に施行されました。それ以前は、勤労婦人福祉法や男女雇用機会均等法において「女性」に対する育児休業制度実施の努力義務が課せられているに過ぎませんでしたが、育児休業法の施行により初めて「男女」を対象として育児休業取得の権利が確立しています。

現行法では、育児休業期間中の所得の67%(開始から6ヵ月間、それ以降は50%)が補償されており、社会保険料の免除かつ非課税という点を考慮すると、実質給与の8割が補償されていると考えられています。

しかしながら、施行当初は、休業に対する所得補償制度が整備されていなかったこともあり、休業の取得率は低いものでした。そこで3年後の1995年に所得の25%を給付する目的で育児休業給付が創設されました。その後は、給付率の引き上げの他、対象年齢の引き上げ(現在は最長2歳まで)等、様々な改正を経て、2010年以降は男性の育児休業取得促進を中心とした制度整備が行われています。審議会では、保育所に入所できない場合に延長が認められること等、女性の育休制度が充実していることが男性の取得を阻害している等、様々な議論がなされています。

令和2年度の男性の育児休業取得率は「12.65%」。政府目標である「13%」には届きませんでしたが、前年の「7.48%」から大きく飛躍しました。次の政府目標は、令和7年の「30%」です。男性育休が当然の時代となり、年次有給休暇と同様に、育休取得率如何により企業の採用面にも影響を及ぼすことになりそうです。

(原)

ハラスメント(2022年6月号)

パワハラ防止措置が義務化される中、次は「カスタマーハラスメント」への対応が求められています。セクハラ、マタハラ、パワハラの次は、カスハラだそうです。

カスタマーハラスメントとは、顧客からの迷惑行為や嫌がらせのことです。
民法では、契約自由の原則として「両者が対等な立場でなければならない」ことを明確にしています。一方が弱者となれば、意に反して不利益な条件を強いられるためです。しかしながら、一部では「お客様は神様」といった文化も根強く、「対等な立場」が実現されないためにトラブルが生じているように見受けられます。本来は、対価に相当するサービスを提供しているわけですが。

実は、労働関係にも同じことが言えます。会社と労働者は「労働契約」を締結しますが、労働基準法第2条では「労使対等の原則」が規定されているのです。更に弱者となり得る労働者の保護を目的に、労働法では様々な観点から事業主に規制を加えています。なぜ労働者ばかりが保護されるのか。
理由は諸説ありますが、例えば、明治時代に実施された「富国強兵」。日本の近代化を図る政策でしたが、一方では個人の利益よりも国力の充実が優先され、労働力の搾取が行われて来ました。このような文化が少なからず現代にも残っており、搾取やハラスメント問題に発展しているように感じます。

現代におけるハラスメントは、数十種類。法律により「この行動はダメ!」と、次から次へと禁止行動を説明していくだけでこの問題は解決するのでしょうか。個人の感情や環境に着目しつつ、歴史的・文化的な背景も考慮し、社会全体として考えていく必要があるのではないかと感じています。

(原)

リファラル採用(2022年5月号)

たよりでも触れています「リファラル採用」。従業員から友人等を社員候補者として紹介してもらう採用手法です。採用のミスマッチ、人材の定着率の向上、また優秀な人材を低予算で採用できる他、従業員が自社の理念や社風、求める人材像を直接的に語ることで企業文化が強固なものとなる、といったメリットが期待できます。しかしながら、リファラル採用を実施する際には、注意すべき点もあります。

例えば、紹介された方の本採用が決まった場合に、紹介してくれた従業員に対し報奨金を支給するケースがあります。企業としては、紹介してくれた従業員に報いるため、また新たな紹介を促すことを目的としています。ところが、これが法令に抵触するケースがあるのです。

労働基準法では、「何人も法律に基づいて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない」と規定し、いわゆる中間搾取を禁止しています。「法律に基づいて許される場合」とは、職業安定法の規定により許可を受けて職業紹介事業を行う場合です。そのため、許認可を得ずに行った金銭の絡む人材紹介は、職業安定法に抵触する行為となります。ただし、従業員に対する「給与」は別です。支給要件や支払時期を就業規則で明確に規定し、支給額に対し社会保険料を控除する等、一定の措置を講ずることにより、違反を問われないこととなっています。

効率的な採用手法でもあるリファラル採用。ただし、せっかくの経営者様のご厚意により法令違反を問われることとなりませぬよう、お役立ていただけますと幸いです。

(原)

小学生になります(2022年4月号)

私事で大変恐縮ですが、息子がこの春、小学校に入学します。
仕事・育児・家事に奮闘する日々も丸6年となりました。子供の成長は、有り難い反面、寂しさを感じるのも事実です。小学生になれば、親よりもお友達との時間が主となり、さらに自立していくのでしょう。

乳児は、しっかり肌を離すな
幼児は、肌を離して 手を離すな
少年は、手を離して 目を離すな
青年は、目を離して 心を離すな
アメリカインディアン 子育ての4つの言葉です。

乳児は、この世に生を受け、まだ何もできない。しっかり肌をつけて守る必要がある。
幼児は、思い通りに動けるようになり、多くの物に触れ感覚を発達させていく時期。
沢山の物に触れるので肌は離すが、時に手助けが必要なので手は離さない。
少年は、自分のことは自分でできるようになる。手は離せるが、困ったときにいつでも手を差し伸べられるよう目は離さない。

卒園式では、園児や先生方の心のこもった演出に涙がこぼれました。成長を喜ぶと共に、まだまだ肌も手も離したくないと思ってしまう私です。

(原)

ハラスメント予防(2022年3月号)

法改正に伴い4月からパワーハラスメントの防止措置が義務付けられます。アンケート調査によりますと「3人に1人が3年以内にパワハラを受けたと感じた」と回答するほど、パワハラ問題は身近なものとなっています。しかしながら、利用しやすいとされる外部の相談窓口でさえもその利用率は、0.5~1%程度。ハラスメント問題は、相談窓口の利用を経ずに表面化する事が多々あります。

法令では、禁止行動の明確化や行為者への厳正な対応が義務付けられていますが、残念ながらそれだけではこの問題は解決しません。なぜなら、ハラスメント加害者の8割は本人に自覚がないのです。これこそがトラブル予防の難点です。

一度トラブルに発展すると、弁護士を交えるケースがあります。それぞれの主張をぶつけ、最終的には解決金の額の交渉。本人達は顔を合わせることも、歩み寄ることもなく、企業側が高額な解決金と弁護士費用を負担して終了するケースも少なくありません。

予防法務を理念とし、日頃から労使関係構築のお手伝いをしている社会保険労務士の立場からするとこれ程悲しいことはありません。長年、勤務した会社/貢献してくれた従業員に感謝の一言もなく、場合によっては憎み合ったまま終わるのです。
ハラスメント問題は、発生してからでは対応が困難。将来に向かって、求める人材、推奨行動、目指す組織像。それらを明確にし、教育等によって浸透させていく。これは、ハラスメント対応ではなく組織作りの一環だと考えています。

(原)

労働法改正の背景(2022年2月号)

近年、労働法の改正により企業での様々な措置が義務化されています。働き方改革と称した労働諸法令の改正、また今月ご案内する育児介護休業法の改正も同様です。「年次有給休暇5日付与義務」「時間外労働の上限規制」「パパ育休の付与」等がそれに当たります。改正に伴い、これまでの企業経営からの変革を求められる企業様も多く、「企業の負担ばかりが増える」とご不満のお声も聞こえてきます。

では、なぜこんなにも急速に労働法の大改革が行われているのか・・・。
その答えは、「少子化対策」です。
一見すると、少子化対策と労働時間の規制に繋がりは見えないように感じます。しかしながら、実際には労働力不足や女性活躍推進法により、女性の社会進出が活性化した状況下で、「年次有給休暇が取れない」「残業が多い」といった社会では、個人が余裕を持てず、少子化が解消されません。そこで政府は、労働力を補いながら、子供を産める社会にしていくために、企業内においては生産性向上を促し、また各法律で具体的な規制を現場に落とし込んでいるのです。更には、4月から不妊治療にかかる費用が保険適用になります。

私の身近でも、働きながら出産することに不安を持つ人、また家族の仕事が忙しく、ワンオペ育児に苦労し、2人目の出産に前向きになれない人がいるのも事実です。企業負担が増えることには違和感を覚えますが、家族や周囲の協力のもと、安心して出産・育児ができる社会が醸成されていくことを願ってやみません。

(原)

新年のご挨拶(2022年1月号)

新たな年の始まりを迎えました。
国伝来の十二支は、もともと植物が循環する様子を表しており、その年の特徴につながるといわれています。寅は十二支の3番目で、子年に新しい命が種の中で芽生えはじめ、丑年には種の中で育つがまだ伸びることができない。寅年は春が来て根や茎が生じて成長する時期、草木が伸び始める状態だとされています。

私どもも創業から12年目を迎えます。さらなる成長の年に出来るよう尽力してまいりますので、旧年に増してご指導・ご鞭撻の程、何卒よろしくお願い申し上げます。 皆様方にとりましてもこの1年がかけがえのない、よりよい1年となりますよう心よりお祈りいたしております。

(スタッフ一同)

コミュニケーション能力の定義?!(2021年12月号)

トピックスでも紹介しましたが「職場でのコミュニケーション」調査によると、コミュニケーションが取れることで感じる効果は、「働きやすさ」がトップだそうです。確かに、従業員同士が発言しやすく、コミュニケーションが活発な職場は「風通しの良い職場」と呼ばれます。

採用や人事考課でも重要視される「コミュニケーション(能力)」。最近では、「コミュ力」とも言われますが、経営者や上司が求める「コミュ力」の水準と従業員が「自分は出来ている」と主張するそれには、乖離があるように見受けられます。 例えば、コミュニケーションのきっかけとなる挨拶。立ち止まり笑顔でされた挨拶は、組織の潤滑油となり、このような日々の積み重ねが信頼関係を築くとも言われます。しかしながら、現実には歩きながら視線も合わせずに発せられる挨拶もあります。上司の理想には達していませんが、本人は「挨拶は出来ている」と主張し、評価におけるミスマッチに繋がることがあるようです。

コミュニケーションが大切なのは、周知の事実。ですが「コミュ力」と一言で表現するも、その定義は奥深く、解釈は十人十色のようです。挨拶、報連相、会話のキャッチボール、意思疎通を上手に図る能力、論理的に伝える能力、信頼関係の構築、周囲を巻き込む能力等々。皆様の考える「コミュ力」は、いかがですか。

(原)

上昇し続ける最低賃金額(2021年11月号)

近年継続的に最低賃金額が引き上げられており、10月から東京「1,041円」、神奈川「1,040円」、埼玉「956円」、山梨「866円」となりました。

最低賃金額改定前の8月時点で、改定後の最低賃金額を下回る求人原稿の割合は、全国平均では「24.7%」、首都圏でも「22.7%」。つまり、全国で24.7%の企業では、2ヵ月後の改定に向けた対応が求められたということですので、今回の引き上げはかなり多くの企業に影響を与えたことが分かります。

最低賃金額は、今年の引き上げでその全国平均が「930円」となりましたが、政府の目指す「全国平均1,000円」に向け、来年以降も引き続き上昇し、企業の負担が増えていくことが予測されます。

法令に基づく改定ですが、「最低賃金額が引き上げられたから」という理由で昇給するのでは従業員に与える印象は、単なる法令遵守です。しかしながら、昇給に伴う対象者の役割を明確化しマネジメントを行うことで、その昇給は、従業員の成長の一助となり前向きな効果をもたらすことでしょう。昇給は、企業にとって費用増となります。最低賃金額の引き上げのみならず、定期昇給も前向きな昇給になっているか、ご再考の機会になりますと幸いです。

(原)

新体制のご案内(2021年10月号)

すでにご案内のとおり、共同経営者の朝倉が9月末で退任しました。創業してから丸11年、沢山の方々にお引き立ていただき歩みを進めることができました。改めまして御礼申し上げます。

朝倉とは2010年秋、社会保険労務士会での出会いをきっかけに、ともに事業を立ち上げることになりました。事務所を契約したのは東日本大震災当日。震災の大混乱もありオフィス家具が届かないなど、波乱の幕開けだったことを鮮明に覚えています。その後、多くのご縁に恵まれ2015年に法人化、Pマークの取得、スタッフの採用・増員といった形で組織の基盤を一歩ずつ固めて来られたものと感じています。

「世代・性別・経験の異なる二人」を武器に、二人で助け合いながら事業を展開しようと必死に駆け抜けてきましたが、振り返れば当然のことながら助けられるばかりの11年間で、朝倉と歩んだこの期間に多くを学び、一人では成し遂げられない経験を積むことができました。

今後は、その経験を糧にプラセールの第2章が始まります。スタッフは、私を含め5名体制。
今後ともご指導・ご鞭撻の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

現在は、第6波も懸念されるコロナ禍の混乱期。プラセールの新たなステージに混乱はつきものの様です。

(原)

ありがとうございました(2021年9月号)

先だっても本欄にて触れさせていただきましたが、勝手ながら当月末をもちまして社労士を引退させて頂きます。銀行を56歳にて退職し、試験を経て59歳で開業、今日まで11年間何とか続けてこられましたのも、偏に皆様方のおかげと心より感謝申し上げております。あらためて厚く御礼を申し上げます。本来は、お客様お一人お一人に直接お目にかかりご挨拶を申し上げなければならないのですが、このような社会環境下、なかなか叶いそうもありません。

誠に申し訳ございませんが、どうかご容赦ください。これからは原を中心としてこれまでと変わらぬ業務運営を行ってまいります。どうか、旧来に増してのお引き立て、ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。皆々様の今後のますますのご発展を心よりお祈り申し上げております。

(朝倉)

なりたい職業ランキング(2021年8月号)

所属する社会保険労務士会の事業の一つに、出前授業があります。小・中学校に出向き、「労働(働く)」にスポットを当てた授業を行うというもの。「なぜ働くのか?」を皆で考え、実際の給与明細書を手に取り、社長、部長、一般社員、アルバイトで給与額に差があることを実感してもらいます。そして、その差額は責任の重さによる違いであることを通し、「働く」をリアルに捉えていただくのです。

先日、秋に職業体験を控える中学2年生に授業を行いました。終盤では、統計資料から「なりたい職業ランキング」をご紹介。例年、男子は、サッカーや野球などのスポーツ選手、女子は、保育園や幼稚園の先生が安定的に上位を占めます。 ちなみにこのランキングは、社会の動向が反映されていることも特徴です。私の時代にはなかった「youtuber」。近年は、毎年トップ10にランクイン。日本人がノーベル賞を受賞した年は、学者・博士がトップ3に食い込むこともあります。

そんなランキング、今年の1位は、男女ともに「会社員」。これは今までにないことです。公務員も男女ともトップ3にランクイン。コロナ禍において、休業手当による雇用の維持やテレワークなどが「会社員は安定している」と子供たちに印象付けたものと推察します。時代の流れ、社会の流れを子供たちなりに敏感に感じ取っていることが伺い知れる統計でした。

(原)

TOKYO 2020(2021年7月号)

2013年9月7日にアルゼンチンのブエノスアイレスで開かれたIOC総会で東京オリンピックの開催が決まりました。政府は、オリンピック招致を経済政策の一つとしていましたから、開催が決定したときには、今後7年間の経済成長への期待と、オリンピックへの純粋な喜びとで、日本中が盛り上がっていたように思います。しかしながら、今日までの8年間でネガティブなニュースが相次ぎました。

・国立競技場の建設費の問題
・模倣疑惑によるエンブレムの白紙撤回
・東京大会の招致をめぐる贈賄疑惑
・コロナウィルス感染拡大に伴う開催の延期
労務管理の観点では、国立競技場建設作業員の過労自殺が労災認定されるという報道もありました。

受験指導に携わっていた頃、年に一度の社労士試験に懸ける受験生の努力や複雑な心境に触れ、心動かされることが多くありました。オリンピックは、4年に一度。アスリートの方々の並々ならぬ思いは、容易に想像が出来ます。コロナ禍により諸手を挙げて開催を喜べる状況ではありませんが、それでも日夜努力を重ねて来たアスリートの方々にとって、真価を発揮できる大会となることを願ってやみません。
そんな気持ちとは裏腹に、チケットを入手したラグビー競技。これから限定1万人への抽選がありますが、コロナ禍のために関心が極めて希薄になっている自分の気持ちに気が付いた今日この頃です。

(原)

事務所の体制(2021年6月号)

本年4月1日をもって、弊事務所の代表社員は原彩子に交替し、登記も完了いたしましたのでご報告させて頂きます。
私は本年古希を迎えますのを機に9月末で退かせて戴く予定にいたしております。
正式にはお目にかかりました際に改めてご挨拶をさせて頂きますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

(朝倉)

外国人労働者とテレワーク(2021年5月号)

少子高齢化に伴う労働力確保の施策として「外国人雇用」があります。現在、日本で働く外国人労働者は、172万人。在留資格や異なる文化への対応など様々な課題はありますが、顧問先様でも外国人の皆様のご活躍が見られるようになってきました。このように雇用の多様化が進展する一方で、コロナ対策によるテレワーク導入を機に、複数社様から同様のご相談をいただいています。

それは「外国人労働者が母国でのテレワークを希望している」というもの。
確かに、働く場所を問わないテレワークであれば、都内の自宅で働くも、母国で働くも変わらないように感じられます。育児や介護を思えば、国に帰りたいと考えるお気持ちもよく分かります。

では、国外でテレワークを行う場合について、労働諸法令の観点からひとこと。
雇用主が日本の企業であれば、当然に労働基準法や労災保険法の対象となります。健康保険法も対象となりますが、注意点が一つ。給付の際には、日本での給付水準が基準となるため、医療費が高額な国の場合は、自己負担が発生します。また、雇用保険や厚生年金保険は、母国にて類似制度に強制加入する場合には、二重加入防止の観点から日本では対象外。つまり、母国における制度により取扱いが異なるということです。

時差等を考慮した労務管理や情報セキュリティ、物価格差等の観点から、課題は多々あります。しかしながら、実際には包括的な制度が未整備であり、ご相談に応じる都度、その必要性を感じています。

(原)

変わりゆく 労務管理のかたち(2021年4月号)

国内における初の労働者保護法は、1911年に成立した工場法です。これは戦後に制定される労働基準法の基礎となりました。その後1980年代頃までは、労働基準法と労働組合法を主とし、集団的な労使関係に配慮することが経営者の役務でしたが、2000年代以降は各労働者への個別的対応を求めるような法整備が進み、労務管理が「集団→個別」へと変化しています。といいましても、「日本的雇用慣行」に沿った運用をしていれば大きな問題が生じなかったのがこれまでの時代です。

そして工場法の成立から110年。従来の労働法の集大成として「働き方改革」が進められています。企業には同一労働同一賃金や一億総活躍社会への取り組みとして最低基準の法令遵守のみならず、国の提示するガイドラインを基に自社の実態に即したより個別化・細分化された制度設計が求められ始めています。

国の推進するジョブ型雇用の進展、雇用流動の活発化により、労働者はより条件の良い企業への転職が容易になります。つまり苦労して育成した労働者が、いとも簡単に退職するという事例が、これまで以上に増えると予測されるのです。

ただでさえ労働力不足の現代。人材流出を防ぐためにも、魅力ある人事制度の構築、オーダーメイドの労務管理が必要不可欠となるのではないかと考えています。 労働法の大変革期を迎え、この時代に社労士として企業の発展に寄与できる幸運に喜びを感じるとともに、社労士に求められる役割の変化に身の引き締まる思いです。

(原)

新入スタッフのご紹介(2021年3月号)

昨年11月より新たなスタッフが加わりましたので、ご紹介させていただきます。

社会保険手続きや給与計算業務の経験者で、当該業務ならではの遣り甲斐に魅力を感じ、弊法人に応募してくださいました。学生時代にはバスケットボール部に所属され、とても明るく、また何事にも積極的に取り組んでくださる方です。

入社から3ヵ月が経過しましたが、プラセールに新風を吹き込んでくださっています。今後、電話やメール等でお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

(原)

初めまして。スタッフの一員として働かせて頂くことになりました山根郁子と申します。

労務の仕事に就くのは、久しぶりなのですが、事務所の皆さんに丁寧にご指導して頂き、この仕事に再び就けた喜びを感じながら、日々邁進しております。

プライベートでは、小学生の息子二人を育てる母です。週末に息子達の少年野球の応援に行くことが、私の活力になっています!

まだまだ勉強することばかりですが、皆さまのお力になれるように頑張りたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。

(山根)

一極集中(2021年2月号)

東京で電車に乗り外を眺めていると、家また家。家が途切れるには、中央線でも高尾くらいまで行かなければなりませんし、東の方は途切れる様子すらありません。

昔は広い一軒家に家族3世代が10人程度暮らしていた土地にはマンションが建ち、200人、300人の人が暮らすようになってしまいました。バブル時代よりはマシとはいえ、朝夕の電車の混みようは異様です。本当にたくさんの人がアメリカンドリームを夢見て東京に集まってしまいました。確かに都会の日常は便利さに溢れていますが、天災地変、安全保障他のリスクを考えると、一挙に暗転してしまいます。

コロナのおかげで、テレワークやワーケーション、本社移転等が僅かに進みつつありますが、本源的なリスク分散の観点からもう一度一極集中の危うさを考える必要がありそうです。

(朝倉)

新年のご挨拶(2021年1月号)

私どもも、今年の4月より11年目を迎えることになりました。これまでの10年間を何とか過ごしてこられましたのも、偏に皆様方のおかげと改めて厚く御礼を申し上げます。

思いおこしますと、東日本大震災の日に事務所の賃借契約を交わしたのがちょうど10年前。昨年から今年にかけての10年目はコロナの大騒動となってしまいました。やはり、10年、15年という周期で何かが起こることを実感しております。次の10年後に備えて今一度気を引き締め直すことが肝要と改めて感じています。

昨年はさんざんな年となってしまいましたが、今年はワクチン等が奏功し、これまでの日常が戻ることを切に願わずにはいられません。

私どもも、もう一度開設時の初心に立ち返り、謙虚にそして誠実に、少しでも皆様のお役に立てることができますよう努力を重ねてまいる所存です。旧年に増してご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

皆様方にとりましても、お体だけには十分に気を付けられ、昨年の鬱憤を取り戻せるようなよい1年となりますよう心よりお祈りいたしております。

(スタッフ一同)

七五三(2020年12月号)

子供の成長は本当に早いもので、息子が5歳の七五三を迎えました。

当日は自宅で着付けのうえ、家族でご神前に昇殿し、ご祈祷をしていただきました。息子は、不慣れな和服にもかかわらず終始ご満悦。自身で玉串を奉納し、お蔭様で無事に七五三を終えることが出来ました。

ご祈祷後は、千歳飴を持ち、いわゆる「七五三らしい姿」を撮影したいという親の気持ちとは裏腹に、仮面ライダーポーズに目を細めてキメ顔。仮面ライダーポーズですから、元気一杯、和服は乱れ、千歳飴は宙を舞い、それはそれは・・・。

健やかな成長を神様にご報告できたことでしょう。振り返れば、発熱等による呼び出し等もなくなり、改めて成長の有難みを感じた1日でした。

(原)

国境(2020年11月号)

10月の初旬にお休みを戴き、気分転換がてら日帰りで八ヶ岳にドライブに行ってきました。

一応の目的地は、昔行っておいしかった気がする蕎麦店がある八ヶ岳アウトレット。その日は朝から曇りがちで気温は20度前後のなか自宅を9時頃出発しました。平日であったため中央高速は順調で、相模湖付近ではどんよりとした天候でしたが、笹子トンネルを抜けた途端パッと明るくなり、気温も25度まで上昇しました。

目的地の気温は22度前後で快晴。出かけるときは、「こんな天気で嫌だね。」などと話していましたが、結局は「来てよかったね。」に変わりました。ところが、お目当ての蕎麦屋はまだ12時前というのに「蕎麦売り切れ」の看板が出ていて呆然とし、やけになってハイカロリーのハンバーガーを食べました。

蕎麦には見捨てられましたが、川端康成の小説の「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」と全く逆の体験ができたようで、それはそれで満足でした。それはそうと、この書き出しの「国境」を「こっきょう」と読むか「くにざかい」と読むかで専門家は論争しているとか。どうでもよいようなことを真剣に議論する・・・。このような話を聞くと、「学者になればよかったかな」とつい思ってしまいます。

(朝倉)

「ほう・れん・そう」を教える上司が心掛ける「お・ひ・た・し」(2020年10月号)

職場における「ほう・れん・そう」は、円滑な業務遂行のために必要なコミュニケーション。ビジネスマナーの一つと言われる程、重要視されています。そんな「ほう・れん・そう」に対し、上司に求められる「お・ひ・た・し」をご存知ですか。

■お(怒らない)
「怒る=感情に身を任せる」行為は、結果として上司の価値を下げてしまうためNG行動。相手のためを思って注意する「叱る」が推奨されています。

ひ(否定しない)
部下の意見に否定する場面は少なからずあるものの、頭ごなしに否定してはいけない、というもの。

た(助ける)
部下を助けるのは上司として当然の役目ですが、過剰に助けすぎるのは望ましくありません。部下の様子を見ながら、成長の妨げにならないようサポートするのがポイント。

し(指示する)
上司の思いとは裏腹に、SNS上でも「指示がない」「適当な指示ばかり」など上司への不満は多いようです。

マネジメント研修でも伝える一般的な話ですが、たよりでも触れたとおり監督署 に寄せられる相談のうち9万件は「いじめ・嫌がらせ」です。以前からパワハラは存在していましたが、人間関係が希薄になりつつある現代だからこそ、顕在化している問題とも言えそうです。いまや、部下から上司へのパワハラ認定もなされる時代。 私もスタッフの皆にいじめられる前に「おひたし」を心掛けたいと思います。

(原)

印鑑文化(2020年9月号)

銀行に勤務していた頃、もう25年も前の話ですが、英国駐在の内命を受け赴任までの3か月の準備期間は比較的自由気儘に過ごせました。

たまたまその年は、「印鑑照合機」なるものの開発にシステム部門が忙しくしていることを聞き、暇に飽かせて「印鑑文化からの脱却」なる提言書をまとめ、役員に預けたまま旅立ちました。

私も、そのことは着任の慌ただしさ等ですっかり忘れてしまっていたのですが、結局誰からも何の反応もなかったように記憶しています。今頃になって、印鑑制度改革だとか言われても、「何をいまさら・・・」と言いたいものです。

(朝倉)

身体が資本(2020年8月号)

梅雨独特の不天候が長期に及び、またコロナによるストレスも相まってか、このところ体調不良者が散見されます。コロナ感染症は蔓延して久しいですが、感染者は増加の一途をたどっています。「経験したことのない頭痛が続く」「息苦しさがある」などの後遺症も残るそうで、身体のこと、仕事のこと、家族のことを想うと、当然のことながら感染しないのが一番です。月並みですが、規則正しい生活、食事、充分な睡眠に適度な運動で免疫力を高めていきましょう。

大人になると不調や睡眠不足があっても、理性や責任感といったいわゆる精神力や、また手軽な栄養剤やお薬で身体に無理を強いる事が日常的になります。確実に身体に負荷が掛かっているにもかかわらず、それを誤魔化すことが容易になっているのです。

ところが、子供の身体は正直です。例えば息子の場合、お昼寝が出来なかった日は就寝から1時間で泣きながら目覚めます。それも毎回、必ず、1時間後のタイミングです。本当に不思議です。どのようなメカニズムかは不明ですが、身体が正直に反応していると感じずにはいられません。本来、そのくらい身体は繊細なのですね。

仕事をしていると無理をし、睡眠不足になり、ストレス過多に・・・。それはそれは皆様、大変なご苦労がおありかと存じます。ですが、人生100年時代・健康経営などといわれる時代です。数十年先も今の身体にお世話になるわけですから、ご自身のお身体をどうか労わって差し上げてください。 最近の私は「糖化」の予防を意識するようになりました。疲れにくくなり、お肌の調子も良くなるそうです!

(原)

緊急事態宣言から3ヶ月(2020年7月号)

4月8日、緊急事態宣言発出。当初は、微粒子でマスクを通り抜ける、空気感染もある等、得体の知れぬ新型ウィルスに不気味さを感じる日々でした。しかしながら、これまで身近に感染者もなく、三密回避、手洗い・うがい等予防措置の有効性も分かってきて、漸く対処の仕方が見えてきたように感じます。

そして、この期間生活は大きく変わりました。
街中から人が消え、その代替としてテレワークが普及。web会議やweb飲み会が一般化し、また多くの飲食店はテイクアウト中心の営業に切り替わりました。
世間の適応力を肌で感じつつ、私自身も保育園の長期休園や事務所スタッフの自宅待機を経験し、これまでの「働き方改革」をもっと広義的に捉え、対応していく事の必要性と危機感を覚えたのは事実です。

医療従事者の話では、第2波は9月頃とのこと。
業種柄、激変や改革は出来なくとも、長期的に緩やかに改善を重ね時代の変化に対応していく所存です。

昔、ダイエットを促すこんなCMがありました。「いまのままでは、いまのまんま!」確かにその通りです。
現実を突きつけられたような衝撃を思い出しました。

(原)

コロナ太り(2020年6月号)

2か月に1度の血液検査をかれこれ15年続けています。
採血の前夜、お酒を飲んだり焼肉を食べたり、自分の体を使って実験をしてみるのも楽しく、割と正直に結果が出ています。
先週、前回の結果を聞きに行ってきたのですが、代謝系の数値に影響が出ていました。
まさに「運動不足」が原因ですが、医師によると今は殆どの人にその傾向があるとのことでした。
とはいえ、マスクを付けてゼーゼー言いながら走るのだけはやりたくありません。

(朝倉)

朝の鳴き声(2020年5月号)

早朝に犬と散歩に行きますが、このところカラスの鳴き声がやたら多くなっているように感じます。
人が少なくなったためか、繁殖期にはいったためかは定かではありませんが、大声で掛け合いをしています。
カラス(特に都市部に多い嘴細)の賢さは際立っていて、体重当たりの脳の重さは人間で1.8%なのに対し、彼らは1.4%もあります。
鳥類では断トツだそうで、人間の性別も区別しているようです。
もし彼らに、「なぜ鳴いているの?」と問えば、間違いなく「カラスの勝手でしょ」と答えると思います。

(朝倉)

コロナへの恨み(2020年4月号)

昨年12月から多忙が続き、やっと一息ということで今週末に近場ですが温泉に行く予定をたて、この数週間はこれをよすがに仕事に励んできました。が・・・、小池知事の「不要不急の外出禁止」要請を耳にした途端、心が折れました。
そうはいっても素直に従うこととし、昨日キャンセルの電話を2軒の宿に入れました。
矛先が定まらない鬱憤ほどストレスになるなあと改めて感じています。

(朝倉)

4歳になりました(2020年3月号)

2月にお誕生日を迎え、お蔭様で息子が4歳になりました。
フワフワと無条件に可愛い時期を経て、今は身の回りのことは自分でこなせようになり、これまでと異なる可愛さを感じるようになりました。先日も食事中に「てゆうか、ママのご飯美味しいんだけど」と。「てゆうか??」。お友達の影響か、聞き慣れない発言に驚くと同時に、つい笑みがこぼれてしまいました。

週末に行われたお歌の発表会では、歌詞がとても良く、感心しながら聞き入る中、今をときめくアーティストの曲を聴いていた出産前と比べ、この4年間で耳にする音楽や生活が大きく変わったと振り返るきっかけになりました。

時間の流れがとても速いと感じる昨今。お仕事をお持ちの皆様方もきっと同じではないでしょうか。そんな皆様に、教育テレビで放送中の一曲をご紹介します。突っ込みどころ満載ですが、子供のゆったりとした世界観が、多少の癒しになれば幸いです。

♫白ヤギさんからお手紙着いた 黒ヤギさんたら読まずに食べた
仕方がないからお手紙書いた さっきの手紙のご用事なあに?
黒ヤギさんからお手紙着いた 白ヤギさんたら読まずに食べた
仕方がないからお手紙書いた さっきの手紙のご用事なあに?(*繰り返し)

なんて出口の見えない歌なんだ」と思いつつも、無意識に口ずさんでいる自分います。更に息子は「仕方がない→したかがない」と歌います。

(原)

法律に縛られる前に・・・(2020年2月号)

昨年5月「食品ロス削減推進法」が成立しました。食品ロスの削減を推進する法律です。食品ロスとは、食べるために作られた食品が捨てられることだそうで、日本の食品ロス量は、年間643万トン。毎日10トントラック約1,760台分を廃棄している計算です。驚きなのは、その半数が家庭ごみなのだとか。更には、その廃棄のために年間8,000億円もの税金が使われているのですから、やはり社会問題です。

コンビニ等の小売店の充実、また近年特有のイベント化により多種多様な食品を目にする機会が増えました。例えば、2月3日の節分では節分豆に加えて、これまで関東ではその文化のなかった恵方巻が大量に店頭に並んでいます。他にも、バレンタインやひな祭り、クリスマス等、イベント時には関連する食品がわんさか販売されており、それぞれの売れ残りは「値引き販売→廃棄」となるのでしょう。

アパレル業界では、年間29億着を供給し、15億着が廃棄処分に回るそうです。今度は「衣服ロス削減推進法」が制定されるのでしょうか。
たしかに、それぞれ深刻な問題ですが、法規制の前に、各企業が、または私たち一人一人がそのことについて考え、当事者意識を持つ事で好転させることはできないものでしょうか。働き方改革もそうですが、正直「そこまで?」と感じる様な事が続々と法制化されていると感じる今日この頃です。

ちなみに、昨年のクリスマスケーキは1個、2個、3個・・・、発表できないほどいただきました。あくまでも食品ロス推進活動の一環です。社会のためです。

(原)

新年のご挨拶(2020年1月号)

令和の時代になり初めてのお正月を迎えました。十二支の始めの年でもあります。
今年の干支ねずみはたくさんの子を産むことから繁栄の象徴とされています。また、夏には東京オリンピックの開催も予定されています。天災続きで何かもやもやとした昨年来の空気をパッと吹き飛ばして明るい1年としたいものです。

私どもも、今年で10年目を迎えることができました。
これまで何とか頑張ってこられましたのも、ひとえに皆様方のご高配の賜物と一同深く感謝をいたしております。

この節目に、今年は業務全般の見直しを図り、新たな10年に備える所存です。ぜひともなお一層のご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

皆様方にとりましてもこの1年がかけがえのない、よりよい1年となりますよう心よりお祈りいたしております。

(スタッフ一同)

年末調整から感じること(2019年12月号)

年末調整事務においては、平成30年の改正により配偶者控除が拡大されました。また令和2年から高額所得者に対する基礎控除の廃止等が予定されています。近年、実務では判定作業や確認事項が増え、限られた時間の中で費やす労力が格段に増えています。ところが、来年は更に制度が複雑化するようで少し困惑しています。

例えば、前回の改正では配偶者控除を受けるため、以下の点が変わりました。
1.所得者本人の給与「以外」の所得額も申告すること
2.配偶者の正確な年間見込収入額に基づき、対象の可否を判定すること

「1」は、不動産収入や配当金、年金など給与以外の収入の全てを勤務先に提出させるというもので、全所得を会社に知られることに抵抗感を抱く方がいます。また「2」は、配偶者の勤務先が見込額の証明に応じない、応じた場合でも残業や欠勤、賞与支給等により見込額と実際額に差が生じ、結果として年末調整の修正が必要となる等、総じて机上論と現実との乖離を感じずにはいられません。

「納税の義務」。国民に課せられた責務ですが、実態は会社や会社の経費で委託を受けた我々のような業者が納税額を計算することが殆ど。商売としては有り難いのですが、そのことが納税意識の希薄化、税金の使い道(政治)への無関心を招いているように感じることがあるのです。とはいえ、それはそれとして、私自身は事務所・個人ともにもっと納税できる人間になれるよう、来年以降も精進していきたいと思っています。本年も大変お世話になり、誠にありがとうございました。

(原)

最低賃金上げ(2019年11月号)

8月号でも触れましたが、本年10月から最低賃金の見直しが行われ、全国加重平均で27円(3.09%)の上昇となりました。最低賃金の上昇率について、マクロ経済学的にはどのような根拠に基づき算出されているものなのか、かねがね疑問に思っておりました。たまたま先日手に取った書籍に、以下のような解説が載っておりましたので、余計なお世話ではありますが、簡単にご紹介させて頂きます。なお、著者は元財務官僚のエコノミストですので、鵜呑みにはできないものの、一応の信頼は置けるものとは思います。

「日本の場合は、「5.5」から前年の失業率を引いた範囲が最低賃金の上げ幅となる。それより低い数字なら大丈夫で、現在は失業率が2.5%(本年8月は2.2%)なので、3%までは引き上げ可となる。これを4〜5%も最低賃金を上げてしまうと、景気は悪くなる。失業率が上がっているときに最低賃金を上げてはいけないし、失業率が下がっているときは最低賃金を上げても大丈夫」

ということで、今回の最低賃金の上げ幅は日本の景気に影響を及ぼすものではないようです。ただし、そもそも「5.5」という数字が一体何者なのか、調べはしてみたものの未だ分からずじまいです。もしご存じの方がおられましたら、ご教授戴けますと幸いです。

(朝倉)

「石の上にも3年」は、今や幻か?(2019年10月号)

今月の特集でも触れましたが、近年の若者は「思っていたのと違う」と思えば、いとも簡単に退職を決意する傾向にあるようです。時には、退職代行会社を利用してまで。時代の変化か売手市場のなせる技か・・・。

私が新入社員の頃は「石の上にも3年」という言葉がよく聞かれました。入社当時はピンときませんでしたが、確かに「3年」を経過してみると、視野が広がり仕事の幅が広がったのを覚えています。まるで、視界に広がった霧がパッと晴れるかのようで、これまでにも増して、仕事の遣り甲斐や楽しさを感じられるようになったのです。

「好きな仕事・やりたい仕事」に就けるのは、少数派。であるならば、どのようにして今の仕事に遣り甲斐・楽しさを見出すか。そのために「3年」というのは必要最低限の期間に思えてなりません。実体験を踏まえて学生向けの講義や新入社員研修では、このようなお話をお伝えするのですが、平成世代の若者からするとまだまだ若いつもりの私も「昭和のおばさん」なのでしょう。

(原)

新元号(2019年9月号)

平成から令和への改元から早いもので、4か月が過ぎました。初めは何となくぎこちなかったのですが、もうすっかり慣れてしまい、たった4か月しか経っていないとは思えないのが不思議です。
政府はこの元号の意味合いを英語で表現する場合、「Beautiful Harmony(美しい調和)」に統一し、各国や国際機関に通知したそうです。
令和時代が、「美しい調和のとれた時代」になりますように・・・。

(朝倉)

最低賃金が上がります(2019年8月号)

3年連続で3%引き上げられてきた最低賃金ですが、10月以降の改正では3%を超える率で引き上げる方針であることが明らかになりました。全国平均で900円を超える見通しです。

アベノミクスでは「成長と分配の好循環」によりデフレからの脱却を目指しています。経済成長としては戦後最長期間を記録しているものの、分配(賃上げ等)が進んでいないことを問題視し、大企業向けには春闘による賃上げ、非正規社員向けには最低賃金の引き上げ等によりその解消を目指しています。

現在、最低賃金が最も高いのは「東京都985円」。一方、最も低いのは「鹿児島県761円」です。最低賃金は、「全国平均1,000円」を目標に毎年引き上げられていますので、2023年頃には達成されると予想されていますが、その頃の東京都の最低賃金は「1,140円程度」になる見込みです。

毎年確実に上昇を続け、経営者泣かせの最低賃金ですが、「1,140円」を一つの基準に、先を見据えた経営が必要となりそうです。

(原)

新たなメンバーが加わりました(2019年7月号)

この度スタッフの一員となりました佐久間麻起子と申します。
緻密さと大らかさの両面を持ち合わせたプラセールに居心地の良さを感じながらも、少しでも早くご信頼を頂けるよう身の引き締まる思いで過ごしております。
そんな中最近、プラセールの皆さんに連れて行って頂きながら事務所周辺のランチスポットを開拓しております。和食、中華、イタリアンなど、地元住民が気軽に行ける雰囲気のお店が多く、そこでのランチタイムで活力を養っております。
これからどうぞよろしくお願いいたします。

新たなメンバーが加わりました(2019年6月号)

米中の貿易戦争が、世界経済に若干影を落としつつあるなか、日本の労働市場はまだまだ売手優位の状況が続いています。そのような状況の下、入国管理法が改正されました。これまで、どうみてもあまり出来の良くなさそうな日本人がちやほやされるのを見て、眉をしかめざるを得ない場面も数多くあったように思います。
これからはたくさんの優秀で真面目な外国人労働者が気持ちよく働いて相応に稼げる国となるような制度化が進めば、日本人もまごまごはしていられなくなり、自ずと経済にも好循環が生まれるように感じています。

そんな求人難のなか、私どもに今月から新たなメンバーが加わりました。
 佐久間麻起子さんです。とても明るく、しかも有能な女性です。これから、メール・電話等でお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

これで、私どもも6名となりましたが、何せ男は私1人。「臭い!」と言われないよう、なるべく気配を消す忍術を学ばねばと思っています。

(朝倉)

郷に入っては郷に従え(2019年5月号)

人生100年時代が叫ばれる昨今、高齢者の活躍を目にする機会が増えました。

私が毎朝利用する駐輪場でも、シルバー人材センターから派遣された方々が大活躍。利用者が来たらわざわざ部屋から出てきて挨拶をしてくださり、「行ってらっしゃい」と見送ってくださるのです。体調を気遣ってくれる方、今日の雨雲情報を教えてくださる方など様々。また、狭いスペースに四苦八苦していると、積極的に手を貸して下さるお蔭で、いつも気持ちよく出勤できています。

ところが、稀に部屋から出ずに寝ている方、スマホをいじって知らん顔の方もいます。特に問題はないのですが、不思議なもので大多数の方が快く対応してくださるため、こういった方は却って悪目立ちしているように感じます。 会社でも理念や文化に馴染めずにいると居心地が悪いと聞きます。客観的に見ても浮いていると感じるケースがあるのも事実です。
「郷に入っては郷に従え」、そういう努力も必要なのかもしれません。

それにしても、今の60〜70代の方々は、「高齢者」と呼ぶのが憚れる程、若々しく生き生きとしておられます。私もあんな風に健康的に老いていきたい、そして、どうせやるなら楽しく遣り甲斐を持って取り組める人間でありたいと感じた今日この頃です。

(原)

息子が卒園しました!(2019年4月号)

と言っても、2月で3歳になったばかり。4月からは再び新たな保育園に通います。これまで通っていた園は、待機児童の緊急対策として2年前に新設された内の一つ。0〜2歳を預かる園でした。それらへ入園した子供達が卒園を迎えるため、さらなる受け皿として新たな保育園が続々と整備されています。

公的補助が受けられることを理由に、次から次へと保育園が新設されていますが、保育士不足の他、保育事業を営んだ実績のない民間企業の参入により、防げる事故、トラブルが生じているのも事実です。近所では「認可保育園」として園児を募集しながら、入園間近に「認可」を得られなかったと発表した園もあります。

4月からは第1希望の保育園。ただし、落選しないため戦略的に付けた第1順位。保育方針に賛同し本当に入れたい園は他にありました。待機児童問題は解消されつつも、まだまだ幼い子供たちの「心を育む」という意味では課題が多いようです。

それにしても卒園式では立派な姿を見せてくれました。お辞儀をして元気にお返事。お友達と手を繋ぎ、お顔を赤らめて大きな大きな声で歌ったときには、酸欠で倒れはしないかと心配したほどです。入園時、早生まれの息子は転んでは起きてのヨチヨチ歩きでした。息子より数か月早く生まれた同級生は、教室中を走り回っていて、お友達に踏み潰されはしないかと心配したのも今では笑い話です。

(原)

人生の第3ステージ(2019年3月号)

70歳以上まで働ける企業の割合が少しずつ増加しているようです。ただ、70歳まで現役で働ける制度を持つ企業割合は5%未満のみで、残り95%は嘱託などの短期継続を更新することにより70歳まで在籍できるということに過ぎません。

東京都の調査では、定年前の所定時間内賃金を10とした場合、継続雇用後の賃金は5〜7割が大勢です。しかも、この数字は「基本給」の比較で、定年後には役職手当をはじめとする様々な手当がなくなりますので、実質的な年収は、定年前の4〜5割になるのが現実のようです。定年に達した途端に能力が著しく低下するわけでもなく、悪く解釈すると、「再雇用制度」とは、熟練の労働者を会社が買い叩く制度のようにも思いますが、他方、椅子を譲らず優秀な若い芽を踏みつけてもいけません。なかなか難しい問題です。

「人生100年時代」本当に?とは思いますが、平均寿命は確かに延びてはいます。これまで人生のステージは2つと言われてきましたが、今後は3ステージになるそうです。要は、定年後も収入を得なければ生きていけないということです。そのためには、定年前から入念な準備が必要なのだとか・・・。長い間培ってきた人脈、ノウハウ等を活かし、顧問などとして週1日ずつ数社掛け持ちするような働き方が理想だそうです。(1社10万円の報酬で5社50万円)。ただ、実現できる人は限られます。思い切って「モスジーバー」(モスバーガーの高齢店員)にでもなれば、孫のような年齢層から「物腰の柔らかい丁寧なサービス、やさしげな笑顔」で慕われ、充実した明るい日々が送れるのかもしれません。

(朝倉)

増えるイベント、祝祭日(2019年2月号)

近所のお花屋さんで1月31日は「愛妻の日」という店頭看板を目にしました。
「1=I」「31=サイ」として、奥様にお花をプレゼントしましょうという販売促進です。根拠はどうあれ、お花をプレゼントされて嫌な気分にはなりません。面白い発想だと気持ちが癒されました。

ただ、最近は何かと新たなイベントが増えています。これまで代表的だったのは、クリスマスやバレンタインデーですね。これらに加え、渋谷で大騒ぎとなるハロウィンや節分の恵方巻も一般化しつつあり、街を歩けばこれまで触れなかった文化が流行しています。

一方、国の定める祝祭日も近年「山の日」「海の日」が新たに制定されました。
他にも「シルバーウィーク」、浸透しなかった「プレミアムフライデー」に替え「シャイニングマンデー(月曜日の午前休)」の推奨を経産省が
検討しているのだとか。

また、5月に控える「天皇陛下のご即位」。これに伴い話題となっているのが10日間におよぶ大型連休です。10連休ともなれば、即位当日に旅行等に出掛ける方も多いでしょう。ご即位に関心を向ける人はどの程度か、と素朴な疑問を抱いています。

労働環境の整備なのか、増える祝祭日。経営者は更なる苦労を強いられる一方、何かとイベント化し、国民の「盛り上がり」ばかりが注目される社会の流れに少し違和感を覚えます。ちなみに、2月3日の節分イベント。息子は「鬼は外、福はうち、アンパ〜ンチ!」で鬼を退治すると意気込んでいます。

(原)

新年のご挨拶(2019年1月号)

亥年は、十二支の中でも最後の年です。
子年から始まった一つの流れが、亥年でいったん終わりを告げます。終わりというと寂しいイメージですが、
この終わりは実をつけ、種子を宿す終わりだそうです。
つまり、次の始まりに向けて新たなエネルギーを蓄える年でもあるようです。

「平成」に改元されてはや30年が経ち、今年の5月には今上天皇退位に伴う改元が予定されています。
また同時に、「働き方改革」関連法施行の元年にもあたります。まさに新たな時代のスタートの年となりました。

私たちもほんの小さな所帯ではありますが、皆で結束し、初心を忘れずに少しでも皆様のお役に立てるべく努力を重ねてまいる所存ですので、
何卒よろしくお願い申し上げます。

皆様にとりましてもこの1年がよりよい年になりますよう心よりお祈りいたしております。

(スタッフ一同)

社会保険制度(2018年12月号)

社会保険労務士は、労働・社会保険の専門家です。ところが、社労士になるまでは、給与明細書の興味は「差引支給額」ばかりで、毎月控除される保険料が何に使われているか、なぜこれ程高いのか等といった疑問も「仕方のないこと」と片付け、お恥ずかしながら深く考える事を避けてきました。皆様はいかがですか。

労働・社会保険制度は、知れば知るほど素晴らしい制度であり、補償内容も大変充実しています。また、有り難いことに保険料は会社も折半負担。ところが、これらを理解している方が圧倒的に少ないのが悲しい現実です。

年末調整をしていると、沢山の民間保険に加入され、高額な保険料を支払っている方々をお見受けします。ただ、公的保険で補償される治療費や給与補填分を考慮した上で、本当に必要な保険を選択している方はどの程度いるのかと疑問を持つ事があります。社会保険制度に興味を持ち、一人一人の理解が深まることは意義のあることだと感じています。

(原)

働き方改革(2018年11月号)

「働き方改革」が世間を賑せています。私がちょっと捻くれているだけなのかも知れませんが、「働き方改革」ではなく、正確には「働かせ方改革」だよなぁ~と感じています。労働者自らが自らの価値観により「働き方」を替えることが可能であればよいのですが、労働者は所詮労働者。会社が改革をしてくれなければ一人で抗うわけにもいきません。

同じことが、国と会社の関係にも言え、社会全体の価値観を変えていかないと、会社だけではどうしようもないことも多々あります。
学校を卒業すると新卒で入社し、会社にどっぷりと浸かって定年まで勤めあげる。その代償として比較的安泰な老後を過ごせる。このような日本独特のライフモデルを疑うことなく何十年も積み重ねてきたことに遠因があるように思えます。経団連なども、就活ルールの廃止を提案するなど漸く重い腰を上げ始めたようです。
いずれにしても、国から「改革だ!」と言われても、会社は戸惑われることが多いのではと心底感じています。

ただ、OECD諸国の下位に甘んじる労働生産性の低さをこのままを放置するわけにもいきません。私の実感では、「役所の縦割り」、「会議の多さ、長さ」、「稟議制度(それに繋がる権限委譲の無さ)」、「判子社会」等々枚挙に暇がないほどの改善余地があります。これらが改革されれば、「働き方」にも連動し、自ずと実質経済に好循環が生まれるように感じるのですが、どう思われますか。

(朝倉)

家事代行も様々、そして働き方改革(2018年10月号)

「お客様に代わりゴミを集積所まで運びます~2ヵ月間無料キャンペーン~」。先日自宅ポストに投函されたゴミ出し代行サービスのチラシです。
日々、仕事と家事・育児をこなすワーキングマザーにとって家事代行は強い味方。私もたまに依頼し、息子と向き合う時間に充てています。ただ、ゴミ出しを依頼するという発想はなく、家事代行サービスもついにここまで来たか、と目を疑いました。

少子高齢化による人材不足が叫ばれる中、企業は生き残りをかけ新たな展開を模索しています。「ゴミ出し」という新商品もその一つでしょう。今後、社会進出に踏み切る女性が増えることでこういったサービスの需要が高まっていくように感じます。

現在、未就業女性のうち条件さえ合えば働きたいと考える女性は全国で260万人。政府は彼女達にスポットを当て、人材不足の解決策として強力に社会進出を促進していくようです。なんと、採用面接を受ける間に預けるベビーシッター費用にまで補助する制度を新設しました。
家事育児に奮闘する女性に対し「残業が多い」「休みが取れない」会社が多く、復帰意欲を低減させ、未就業状態に落ち着いている女性が一定数います。そこで政府は「働き方改革」により社会全体の労働環境を向上させ、結果として、仕事と育児の両立が可能な社会を目指しているのです。

育児や介護という事情を抱えた一部の人に配慮する時代から、そういった事情に対応できる社会作りにシフトし始めていると言えます。
働き方改革を知れば知る程、人手不足倒産のような深刻な問題を回避するためには、企業文化や風土の見直しが必要と感じます。出産後の女性に「この労働条件なら復帰できる」と感じさせ、選ばれる職場環境の整備が重要となりそうです。

(原)

有給休暇(2018年9月号)

働き方改革法案成立により、来年4月以降から、「有休休暇を少なくとも年5日取得させること」が事業主の義務として課されることとなりました。

社労士という立場を弁えずに本音を申し上げますと、「なぜ、有給休暇の取得について国からとやかく言われなければならないのか!」と些か違和感を覚えています。

そもそも、日本という国はやたら「国民の休日」が多い国で、現在は年間16日、振替休日を含めると今年度は20日も公休日があります。それに加えて有休を5日取らせろとは何事?と思えて仕方ありません。因みに「国民の休日」に関していえば、英国は8日、ドイツ9日、米国は10日程度です。やはり日本国民の深層心理には「みんなで休めば怖くない」的な感性があることが、「国民の休日の量産」をする遠因なのかもしれません。私の海外駐在中にはよく、「また日本は休み・・・チッ」とローカルスタッフの舌打ちが耳にはいりましたし、私も舌打ちしたくなったものです。

ただ、有給休暇については、やたら権利行使する人と、殆ど取得しない人の二極化していることも現実です。後者の方々には「仕事と家庭の調和」のためというよりも、ご自身の健康保持のために少なくとも年5日は取得して戴きたいものです。

(朝倉)

利便性と引き換えに・・・(2018年8月号)

息子の通う保育園で写真の販売がありました。これは、親子遠足や夏祭りなどのイベントと子供たちの日々の様子を先生方が撮影してくださったものです。写真購入と言えば、【①教室や廊下に掲示】【②所定の用紙に必要事項を記入】【③提出】、この3ステップが私の経験です。

ところが最近は違います。
【業者さんのホームページに直接アクセス→インターネット上で写真を選択→購入】です。とても簡単。しかも購入後の誘導に従い、「祖父母に送る」をポチッと押すと、メールアドレスを登録するだけで祖父母と写真を共有することが出来ます。
これには、ジジババも大喜び。ネット社会の現代。当然と言えば当然ですが、私自身の記憶と比較するとあまりに画期的。

私の頃は、不意にとられた間抜け面や半目になった情けない写真を掲示される、という地獄の数日間がありました。ただ、現代ではそんな地獄から解放される反面、「あぁだ」「こうだ」と、皆でワイワイ写真を見る機会がなってしまったようです。さらに届いた写真は色味が不安定で残念ながら綺麗な仕上がりとは言えません。(ちなみにお値段は、「L版170円/枚」「データ210円/枚」と少々お高め。)
利便性と引き換えに、仲間との交流や現像の技術が失われていくようで寂しさを覚えた今日この頃です。

(原)

シカト部下(2018年7月号)

今、職場では「シカト部下」なるものが増えています。その正体は、「雑談」に乗ってこない部下のことだそうです。
上司の多くは、「雑談」を重視するのに対し、職場での雑談の意義を認めない、または雑談が苦手等の理由から話に入らない人が増えています。雑談は、職場の潤滑油であり、相手のことをより一層知るきっかけになります。ですが、一方で、「職場には仕事に行っている」「仕事は沢山あるし、無駄な話をしている暇はない」と考える人もいるようです。

確かに、ITの普及や交通機関の発達により、昔に比べて業務の密度やスピードが求められるようになりました。離席時に受けられなかった連絡が、今はメール受信が可能になり、以前は泊まりを要した出張が日帰りで対応できるようになりました。このような社会の変化が、雑談をする余裕すら奪ってしまったのでしょうか。
そういえば、以前飲食店で隣に座った40~50代のサラリーマン4人組。席に座るや否や全員が携帯ゲームをはじめ、しばらくの間、誰一人言葉を発せず驚いたことがありました。確かに昔に比べてコミュニケーションが不足している感は否めません。

プラセールでは、午後におやつを食べる習慣があります。談笑しながらの休息。シカト部下も存在しませんし貴重な時間ではありますが、その後、スタッフが残業になってしまうと申し訳ないような、複雑な気持ちが押し寄せてきます。

(原)

同世代は学び直しを希望、私は・・・(2018年6月号)

プラセール社労士法人は、昨秋で創業8年目を迎えました。
朝倉さんとは、社会保険労務士で組織する会合で出会い、2011年の春、東日本大震災当日に余震に揺られながら現事務所の賃貸契約を締結しました。ところが、震災の影響から物流はストップ、購入していたパソコンや机が届かず、段ボールを机代わりに作業するといった波乱の幕開けだったのです。
・・・と、突然改まりましたが、社労士試験に合格してから8月で10年が経過します。面白いもので、社労士業務というのは、本当に毎日毎日勉強の日々です。

業務内容は、労務管理に始まり、賃金制度の整備、派遣事業の許可申請や助成金事業等々。また、個人の方を対象として、その方の大切な生活費を獲得するために老齢・障害・遺族年金の申請代行も請け負います。いずれも奥が深く、その方の人生に関わるご相談が多いため、豊富な知識と経験が求められます。そのため、私のような若輩者はあらゆる情報源から吸収、吸収の日々。

会社員時代は、5年程度の経験で担当業務に限っては、ある程度仕事が出来るようになった気になり、よそ見をしたり、資格の勉強を始めたりしていました。今思えば生意気者です。ところが、この社労士業務は、10年経っても学びたいこと、吸収したいことが山積しており、ワクワク・刺激的な毎日です。
幸か不幸か、「学び直し」などとよそ見をしている暇がありません。

(原)

50年前の思い出(2018年5月号)

昨年の秋に、高校の担任の荒井信一先生が93歳で他界されました。先月、「偲ぶ会」が開かれ200名弱が集まりましたが、私も発起人として参加しました。先生は「世界史」が専門でしたが、私たちの3年下のクラスを最後に茨城大学の教授として転出されました。とてもお洒落で素敵な方で私たちの母親にも絶大な人気でしたが、その一方、飄々とした趣で山登り、シャンソン、お酒をこよなく愛された方でもありました。当時はNHK教育テレビの通信講座担当もされており、昼に学校で一緒に過ごした先生のお顔を夜、家のテレビで見ることに、少し不思議な気分になったものです。

世界史の授業では、単にどこで何があったかというつまらない授業ではなく、例えば、「クリミア戦争」がヨーロッパで勃発した時期に、日本には「黒船が来航」したというように、日本と世界の歴史を比較し、立体的にわかりやすく教えて戴きました。

他方、担任としては、クラスでも「ちょっと成績の冴えない子」とか「ひねくれていそうな子」などに特に目をかけ、その子の「良いところ」、「隠れた才能」などを引き出す努力を惜しみなくしてくださいました。歴史の授業では「複眼的な視野」、クラスでは「短所の裏返しは長所」であることを学び、その教えは、私の中でまだ脈々と生きているように感じています。

(朝倉)

通勤と運動(2018年4月号)

私事で恐縮ですが、35年間のサラリーマンの生活のあいだ、通勤に限ってですが、本部勤務の十数年を除き、比較的楽をさせて頂きました。満員電車とすれ違う下り電車での通勤、大阪のできたてホヤホヤの空いた地下鉄での通勤、海外では専ら自動車通勤・・・、おかげ様で、身動きできなくて痒いところにも手が届かない、痴漢に間違われないよう努力するなどのばかばかしい忍耐は、他の人に比べて遥かに少なくて済みました。

特に現在は、自宅から事務所まで370歩という本当に恵まれた環境にあります。そのため、事務所を後にしたその15分後には自宅の湯船に浸かっている自分に改めて驚くこともしばしばです。

話はガラッと変わりますが、もうかれこれ10年近く、2ヵ月に1回血液検査を受けています。今朝、先月の結果を聞いてきました。中性脂肪とかコレステロール・・・このところ若干上昇基調気味でしたので若干憂鬱だったのですが、漸く下降に転じ、ひとまずホッとしています。医者には、行く度に、「できるだけ歩け」とか「運動しろ」といわれます。そのたびに、もっと遠くの場所に事務所を移そうかと一瞬は思うのですが、絶対にそれはできなさそうです。

(朝倉)

2歳になりました(2018年3月号)

梅のつぼみがほころび始めたこの2月、息子が2歳のお誕生日を迎えました。
自我の芽生えにより目まぐるしく成長している息子ですが、今彼の心を掴んで離さないのが「電車」です。男の子なら誰もが通る道なのでしょうが、「でぃしゃ!(電車)」「でぃしゃ!」と玩具で遊んだり、動画を見たり…、頭の中は電車のことでいっぱいのようです。余程の時は、目を細め、声色を変えて「でぃしゃ!」とおねだり。知恵が付いたものです。

知恵と言えば、お腹の虫が鳴いた時、オナラが出てしまった時、これまでは「たっくん」と自己申告していました。保育園で覚えて来たの~?と微笑ましく見ていた数日後。再び出てしまったオナラさん。即座に発した言葉は・・・、「ママ!」。
可愛らしかった自己申告から、虚偽の申告へ変化。これも喜ばしい成長でしょうか。2歳児のいたずらに言葉を失いつつ、「大流行のインフルエンザにかからないだけでもお親孝行だ」と気持ちの整理をつけ、そっと苦笑いを浮かべたのでした。

こんな調子で毎日を過ごしていますが、仕事も育児も楽しくて、1日24時間では足りないくらいです。周囲のサポートに助けられながら、いわゆる両立に励む働く母親を実践中。将来の糧になると信じて、今は目の前の事に邁進しています。

(原)

考え抜かれたサービス(2018年2月号)

顧問先訪問後に食事をしたお店が素晴らしかったのでご紹介させていただきます。
オフィスビルの2階に店を構え、客席はカウンター、テーブル合わせて32席。料理人、フロアともに20~30代の男性4人で切り盛りする小規模なお店です。
店舗に入るなり店員さんが気持ちよく迎えて下さいます。案内されたお席ではお魚の煮付けや西京焼きをメインとした日本食のお品書き。

オーダーを取り終えるとテーブルに置かれた「先会計」を案内するプレートに導かれるように、テーブルで会計を済ませます。カウンター越しのオープンキッチンからお客の様子に気を配り、2人分のお料理も同じタイミングで提供してくれます。お食事はメインの他、お味噌汁に小鉢が2品ほど。いずれもひと手間加えた拘りの逸品ばかりでした。

美味しいお料理で満足した後は、コーヒーのサービスです。このコーヒーは持ち帰りができるよう蓋付き紙コップでの提供。嬉しい気遣いです。
常識に捉われない先会計や持ち帰りコーヒー等。忙しい会社員をターゲットにサービスが考え尽くされており、満席のランチタイムであっても騒がしさを感じさせるどころか、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。飲食店は口コミが命とも聞きます。「また、行きたい」、そう思わせるサービスに感心しました。夜は美味しいお酒もありそうな雰囲気。そちらも気になります!(訪れたお店:飯田橋 喝采)

(原)

新年のご挨拶(2018年1月号)

平成22年の暮から23年の春にかけて、朝倉と原の2人で細々と立ち上げました現在の事務所ですが、早いもので、8年目の春を迎えることとなりました。

昨年には、4人目となる力強い仲間が加わり、合計6名。オフィス内も一段と華やかになりました。
本年も6人で力を合わせて努めてまいります。どのような些細なことでも結構です。
お気軽にご相談を戴けますこと、皆でお待ちしております。

皆様にとりましてこの1年がよりよい年になりますようスタッフ一同心よりお祈りいたしております。

11月より新たなスタッフを採用しました(2017年12月号)

これで朝倉、原の他、スタッフが4名となり計6名体制となりました。
更なるサービス向上を目指してまいりますので、引き続き、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。 以下、新入スタッフの森岡(小学4年生の双子(男)を育てるママさん!)より自己紹介をさせていただきます。

この度スタッフの一員となりました森岡智恵子と申します。
出産を機に10年前に前職を退職してから久しぶりの職場でわからないことも多く、事務所の方々に色々教えていただいています。10年前に比べパソコンをはじめ事務機器が進化していることにビックリしていますが、早く慣れるよう日々頑張ります。
電車通勤も久しぶりですが、朝自宅から最寄り駅まで紅葉を眺めながら歩く15分間がお気に入りの時間です。
これからどうぞよろしくお願い致します。

可愛い家族(2017年11月号)

私の家ではウェルシュコーギーという脚が短く、尻尾の無い犬を飼っています。名前は「アラン」で雄の8歳。アイルランドにある、セーターなどで有名なアラン島に因んで、名づけました。我が家にとってコーギーは3代目で、今ではコーギーのいない生活は考えられなくなってしまいました。

最近読んだ本の引用で恐縮ですが、犬について、こんなことが書いてありました。
(三浦健太著 「犬が伝えたかったこと」)
『獣医学や適切な食事の研究が進んだことにより、犬の寿命も延びているが、それでも人間の5分の1程度。ただ、犬は老化を恐れない。というよりもそんな先のことは考えない。反対に、これまで経験した過去の出来事も覚えてはいるが、思い出したりはしない。犬は、先のことや昔のことには全く関心がなく、「今」のことしか考えない。犬にとっての「今」は私たち人間の感覚では想像できないほど大事で、「今」より大事な「将来」はあり得ない。従って、今は我慢をして将来に期待することはしないし、過去を思い出して大事な「今」を忘れたり悲しんだりはしない。犬が常に考えていることは、どうしたら「この瞬間に幸せになれるか」で、それは大好きな飼い主に体を寄せて、笑顔で語り掛けてもらえること』 だそうです。  日本では、「今日できることは明日に延ばすな」と教えられましたが、中南米に駐在していたときに、「明日できることは今日やるな」を学びました。どちらが正しいのでしょう。

また、犬を飼っていると規則正しい生活になるため、軽い病気で医者に掛かる率も下がるそうです。もし、全ての日本人が犬と暮らすと、健康保険の国の負担額は4兆円も減るのだとか・・・。

(朝倉)

高額年俸と残業代(2017年10月号)

「たより」の冒頭に掲載の記事につきまして、私見で恐縮ですが、ちょっと一言、述べさせて頂きます。

高額年俸の労働者については、これまでの裁判例では裁判官が年収額の大きさに怯むのか、腰が引けたものが多く見られました。「労働者保護」が基本的な法の精神と私は理解しているのですが、どうも裁判官はお金だけが労働者を保護する手段であると考えているのかなとの印象を常に持っていました。

夜遅くまで仕事をすると、「あいつはよく頑張っている」などと、長時間労働を美化するのは、日本をはじめとするほんの一部の国独特の文化と認識しています。無論、この裏には、労基法など労働法規の在り方が見え隠れしています。

ITの発達等により、昔と比べ労働密度が格段に濃くなっている昨今、このような価値観からはできるだけ早く脱却する必要があります。やはり基本的には、「賃金」は対時間ではなく、対「成果」で支払われるべきものなのでしょう。勿論、例外はあるのですが・・・。

今回の最高裁では、法律に忠実な毅然とした判決となりました。「金銭面はともかく、加重労働による種々の身体的、精神的疾患の発症撲滅が労働者保護には重要」との強いメッセージを司法が行政に対し送ったように感じます。

今国会では、労基法改正案が審議されることとなっていましたが、またもや政局により潰されてしまいました。いやはや、何とかならないものでしょうか・・・。

(朝倉)

スタンプラリー?(2017年9月号)

テレビの影響だったような気がしますが、一昨年の秋に家内とパワースポットとして有名な高崎の榛名神社へ日帰りで行ってきました。山道のような参道を息を切らせながら登り、辿りついた途端、厳かな本堂が現れ、一瞬にして空気が神聖に感じるのは神社ならではのように思います。

参拝を終え、社務所をぼんやりと眺めていたら、ご朱印を求める人たちが数名・・。反射的に、その数分後には、私もご朱印帳を購入し、記帳をお願いしていました。

それから約2年、私のご朱印帳は榛名神社のものだけで箪笥の肥しとなっていました。が・・・、今年、事務所開設以来初の「所定休日」2日間を8月に取得できることとなり、何故か突然にご朱印帳を思い出しました。関連の書籍を何冊か求め、近場で行けるところはないかを模索した結果、新橋の烏森神社、世田谷の明王院(等々力)、浄眞寺(九品仏)、祐天寺を巡ってきました。ご朱印には参拝をした日付等を書いて下さるので、良い思い出にはなりますし、なぜか、そのとき書いて下さった住職或いは神職の方の顔まで覚えているような気がするのは不思議です。

ご朱印帳は、棺桶に入れてもらい、あの世に一緒に旅立つこととなっているようです。それまでに、あと幾つ戴けるかわかりせんが、より多くの神様、仏様と一緒に旅立てるように頑張りたいと思います。

(朝倉)

血液1滴で 13種類のがんを早期発見(2017年8月号)

朗報です。夢のような時代がすぐそこまで来ています。
国立がんセンターが3年後の事業化を目標に研究を進めているのだとか。

日本人の死因第1位は、「がん」です。1981年以降、不動のトップ。
「日頃の検診が大切」と言えども、バリウムや胃カメラといった比較的大がかりな検査が受診の妨げになっている感は否めません。私も大の苦手。「胃がんの原因は、検査で胃カメラを飲んだ際につく傷だ」という意見を耳にしてからは「胃カメラなど、飲むものか…」と頑なに拒否しているくらいです。それでもがんが怖いのは事実。そこへ来てこのビッグニュースですから、有り難い時代が来たものです。
小林麻央さんの訃報は世間に大きなショックを与えました。夢の検査の実現で救われる命があると大いに期待しています。

血液で多くの診断が出来るのは有り難い一方で、先日とある検査で「血液7本採ります」と看護師さんに告げられ、血の気が引く思いをしました。更に明日は健康診断に行ってきます。涙を流しながらバリウムを飲むことでしょう。「少ない血液で多くの診断が出来る時代」が心より待ち遠しいです。明日に備えて多くの血液を作るべく、今日のランチはレバニラ炒めをいただきました。

(原)

睡眠について考える(2017年7月号)

日増しに暑さが厳しくなり、夜には寝苦しさを感じる季節となりました。
 最近では「快眠グッズ」なるものが充実しており、良質な睡眠を得るために様々な工夫をされておられる方も多いようですね。みなさんはいかがですか。

先日NHKの番組で「睡眠」に関する特集をしていました。
わずかな睡眠不足が、まるで借金のようにじわじわ積み重なることを「睡眠負債」と言い、睡眠負債の蓄積によって仕事や家事のパフォーマンスが低下したり、認知症やがんの発症リスクが高まることがあるそうです。

驚いたのは、6時間睡眠を常態とする人と、2晩徹夜をした人との比較。2晩徹夜した人の脳の働きは急降下。一方、6時間睡眠の人の脳の働きもゆっくりと下降し、2週間後には両者が同レベルになった点です。1日6時間であれば、睡眠不足の自覚がないケースも多いでしょうが、本来の能力を十分に発揮できておらず、ミス等に繋がっている可能性があるそうです。実験では、バスケットボールのシュート率に差が生じていました。

国は残業時間の規制に注力しています。残業削減に関連して社員の睡眠を見直し、生産性向上に取り組む企業も出てきているようです。個人的なお話ですが、可愛い息子のためと言えども、私もそろそろ夜間授乳を終わりにしたいです。涙

(原)

定年(2017年6月号)

このところ、高齢者に関するお問合せを戴くことが増えてきたように感じます。老齢年金支給開始年齢の引き上げに伴い、60歳定年後についても、会社は継続して雇用する義務があることはご承知のとおりです。
(現在は、62歳まで。平成37年3月までには段階的に65歳まで雇用の確保をしなければなりません。)

多くの会社の定年年齢は60歳ですが、この60歳という年齢はどこから生まれたものか、永らく疑問を抱いていました。先日読んだ本の中で、以下のような記述がありました。直接の解にはなっていませんが、ご紹介いたします。

昔は、「隠居」という概念があった。戦前の民法では、家族の統率・監督を行うための権限を戸主に与えていた。その家督を相続人に承継させる制度が家督相続であって、「隠居」は、その家督相続の開始原因の一つであった。「隠居」の条件を旧民法では以下のとおり定めていた。
-(年齢)満六十年以上なること(752条)
-完全の能力を有する家督相続人が相続の単純承認を為すこと(同上)

自由意思に基づく「隠居」とそうでない「定年」とは全く別物ですが、何故か60歳が符合するのは興味深いところです。
私も今年66歳になりますが、まだまだ頑張ります!

(朝倉)

働くパパママ川柳(2017年5月号)

オリックスグループが、第1回「働くパパママ川柳」の入選作を発表しました。仕事と育児で慌ただしい日々の中にも幸せを感じられる作品や親御さんの切実な心情を表現した句が選ばれています。興味深いので、ご紹介させていただきます。貴社の従業員さんの投稿作品があるかもしれません!?

★大賞 「カバンには パソコンスマホ 紙おむつ」
★入選作
駅に着き 深呼吸して ママになる
ひと休み したいと願い 5年経つ
すべりこむ 会社に園に お布団に
お弁当 なぜか 僕まで離乳食
上司より 呼出多い 保育園
ないのかな 家事の労働基準法

なかには「初トイレ あんよも全て 保育園」といった作品も。仕事をする上では保育園の存在に助けられますが、知らぬ間に子供が成長していく様子には多少の寂しさを覚えます。そういえば、つい先週まで保育園への見送り時に泣いていた息子。ところが、今日は笑顔で手を振り見送られ、出社しました。
「いつの間に?! ママの胸より 保育園」。一歩成長です。

(原)

スタートの季節(2017年4月号)

今年もアッという間に3か月が過ぎ、桜の季節となってしまいました。(原の長男匠史君もピカピカの保育園1年生となりました!)4月は新入生、新入社員が真面目に学校、会社に通おうとするためか、朝の電車の混雑度が増すように感じ、若干気が重くなる月でもあります。とはいっても、5月の連休空けには、授業をサボることや、間一髪で会社の始業に間に合う術を身に着けるせいか、混雑も一段落してしまいます。

連休明けに患う人が多いのが「五月病」です。仕事や学校、転居などで環境が変わり、最初のうちは張り切っていたのに、休みが終わる頃から、なんとなく気分が落ち込む、疲れやすい、仕事や勉強、家事などに集中できない、眠れないといったスランプ状態に陥る人が増加します。とはいえ、新入生や新入社員に限って起きる病気ではなく、完璧主義で物事にこだわりがちな人や、内向的で孤立しやすい人、過保護に育てられた人などが五月病になりやすいといわれています。五月病には、なによりも気分転換・リラックスが重要だそうで、予防にもなるそうです。

4月の花見ももちろん楽しいのですが、5月中旬にも一席設け、上司や先輩などに、話を聞いてもらえるような機会を作られてみたら如何でしょう。

(朝倉)

1歳になりました(2017年3月号)

出産からあっという間に1年が経過し、お蔭様で息子が「1歳」のお誕生日を迎えました。皆様のご理解や支えのお蔭でお仕事との両立も叶い、怪我や病気、発熱等もなく元気に成長しています。この場をお借りし、改めまして御礼申し上げます。

さて、1歳のお誕生日には「一生(いっしょう)食べるものに困らないように」という願いを込めて「一升餅(いっしょうもち)」を背負わせ、将来を占う「選び取り」をしました。一升餅とは、その名の通り一升分(約2キロ程)の紅白のお餅です。これを背負わせ立ち上がるわけですが、重さに耐えきれず泣く子も多いと聞くこの儀式。息子はどんなものかと眺めていると…。
特に嫌がる様子もなく「よっこらせ」と言わんばかりに立ち上がったり、ハイハイをしてみたり。たくましいのであればいいのですが、見事な鈍感プリと言いますか。私にはまるで背負っていることすら気が付いていな9いように思えて仕方がありませんでした。

次に選び取りです。少し離れたところにいくつかの物を置き、最初に触れたものでその子の将来を占います。ボールを取ればスポーツ選手、筆ならば画家や作家さん、といった具合です。我が家では、この他に辞書、お財布、定規、日本酒などを置いてみました。そして「よ~いどん!」。飛び出した息子が一番に触れた物は・・・。
なんと「お財布」。一生お金に困らないのだとか。他のものには目もくれず、一目散に駆け寄る姿に大笑いしたのは大人たち。思い出に残るお誕生日会になりました。

(原)

【欲求5段階説】~離職者に悩む経営者さまの相談を受けて~(2017年2月号)

アメリカ合衆国の心理学者であるマズローが提唱した自己実現理論。
1 生理的欲求(食事・睡眠など本能的な欲求)
2 安全の欲求(最低限の衣食住等、安心・安定の暮らしがしたい欲求)
3 社会的欲求(果たせる役割を求めどこかに所属したいと考える欲求)
4 承認(尊重)の欲求(第三者からの自己の認知と尊厳を求める欲求)
5 自己実現の欲求(自己目標を自身で達成したい欲求)

「人間の基本的欲求は1からスタートし、その欲求が満たされるとより高次の欲求を満たそうとする」とする理論です。絶えず段階を上り続けようとする性質こそが社会活動や仕事のモチベーションにも繋がっています。
多くの企業では、報酬やポジション以上に「承認」が不足していると言われていますが、費用をかけずに社員のモチベーションを維持できるこの手法。一時期「カネ・モノ・ヒト」と優先順位が入れ替わっていた企業経営の必要要素も「ヒト」の重要性が見直され始め、再び「承認欲求」に関する本やマネジメント研修が増えています。

 

「承認=褒める」と考えると少し面倒かもしれませんが「事実(存在)を認めること」もそれに当たります。最近は社内でもメール連絡をすることが少なくありませんが、「○○さんは朝が早いね」「○○をしてくれたね」、こんなささいな日常会話が増えれば従業員の「認めてほしい」「分かってほしい」の欲求を満たすことが出来るのかもしれません。

(原)

新年のご挨拶(2017年1月号)

早いもので、法人化をして今年で3年目を迎えます。昨年は、相棒の出産、個人番号等々でてんやわんやの1年でした。おかげさまで、無事出産を果たし、愛息の匠史(たくみ)君もすくすくと順調に成長しています。彼女も今は育児と仕事のバランスをどう両立させるかというところで、嬉しい悩みを抱えつつ頑張ってくれています。私は無責任に、早く悪い爺さんになって、お母さんに内緒で玩具をたくさん買ってあげたいとその時を待っています。今年は酉年、運気をトリ込み、ますますご商売が繁盛をされますよう祈念いたしております。

(朝倉)

昨年は、出産を機に半年間休業をさせていただきました。皆様に支えていただいたお蔭で息子も順調に成長し、私自身も元気に復帰しています。休業については少し後ろめたさも感じていましたが、復帰の際にはお客様をはじめ関係者の方々に本当に温かく迎えていただき、有り難い気持ちとともに「ホッとした」というのが正直な気持ちでした。今年は(も)少しでも皆さんのお役に立てますよう、変化を恐れず、前向きに取り組んでいこう!と思っています。
皆様にとりまして2017年が幸多きより良い年になりますよう、祈願いたしております。

(原)

紅葉の思い出(2016年12月号)

11月下旬、東京では初雪が降りました。11月の降雪は54年振りと世間では大騒ぎでしたね。確かに暦の上ではすでに「冬」ですが、街中ではまだまだ綺麗な紅葉を楽しむことが出来ます。先日の外出時にも、ふと見上げると銀杏並木が鮮やかな黄色に染まっていて朝倉さんと二人で声を上げて感動しました。

そういえば、以前勤めていた会社で12月上旬に京都へ社員旅行に出掛けたことがあります。紅葉とライトアップされた寺社仏閣を観賞するためです。
その時にふと私が撮影した紅葉の写真が、その年の社内写真コンテストで奇跡的に入賞を果たしました。当時写真好きで一眼レフカメラを持ち歩く同僚や、被写体を見事な角度から捉える腕利きがいる中で、です。
地面一杯まるで絨毯のように鮮やかに広がる紅葉。これを普通のデジタルカメラがただただ真正面から写した写真でした。撮影技術はなくともそれだけ紅葉という素材が見た人の心に響いたのだと思います。

紅葉、雪景色、桜や夏の入道雲。日本には四季折々の美しい景色がありそれと同じだけ思い出がある。素敵ですね。近年は、急激に暑くなったり寒くなったり…。我が家のエアコンは1年中働きっぱなしで、四季がなくなってしまわないか少しだけ心配しています。

(原)

心躍る(2016年11月号)

先日、プラセール社労士法人にとある有名人がお越しくださいました。なんと、女優の「川上麻衣子さん」です。でも、なぜ…。
「労務相談?」「年金相談?」「まさかプラセールに就職するための採用面接?」。いえいえ、残念ながらどれも不正解。実は弊法人がとある雑誌の取材を受ける事になり、そのインタビュアとしてご来訪くださったのです。

自他共に認めるミーハーな私は、お会いできると決まった日から取材当日までウキウキワクワク、浮かれ気分。実際にお会いした川上さんは、お綺麗な上に気さくな方で、対談中はもちろんのこと帰られた後もその魅力にほんわか幸せ気分でした♪

それにしても、そこに居るだけで相手の気持ちを幸せにできるって素晴らしいですよね。特殊な能力です。
私もいつか、歩いただけでその場にパッとお花が咲くような、そんな魔法のような魅力を身に付けたいです。

*取材の様子は、COMPANY TANK(カンパニータンク) 2017年1月1日号「企業は人なり」に掲載されます。
こちらもぜひ、ご覧ください。

(原)

仕事と育児(2016年10月号)

ようやくしのぎやすい季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は事務所に設けた育児スペースで子供の様子を見ながらお仕事に復帰しています。仕事と育児の両立の形態は様々ですが、新しい形として何か出来ないかと家族の助けや区の支援制度を活用しながら目下チャレンジ中です。

出産して知り得たことですが、昔とは異なり「抱き癖が付いても構わないのでどんどん抱っこをしてあげよう」「母乳を終了させる時期は一定年齢を設定せず、欲しがるだけ与えましょう」というのが近年の育児方法の主流のようです。昔と比べるとお世話にかかる時間と負担が増えているのではないでしょうか。それを受けてか、育児休業も最長で2年とする改正法案が提出されることとなりました。待機児童についても更なる対策が進められており、育児方法や仕事と育児の両立の形態も変革の時を迎えているように感じます。

(原)

オリンピック(2016年9月号)

リオオリンピックは、事前の危惧をよそにテロもなく無事閉幕しました。私ごとで恐縮ですが、30歳代前半のパナマ支店駐在時代に、サンパウロ駐在員事務所開設準備のため、ブラジルに半年間の長期出張をした経験があります。当時も治安は頗る悪く、銀行のロビーにあるトーチカからは常に銃口が顔を覗かせていましたし、実際に人が射殺されるのを間近で目撃もしました。私も若く、また、三菱商事の方々がとても良くしてくださったこともあり、毎晩のように遊び歩いていましたが、何の怖さも経験することなしに無事パナマに戻ることができました。よくもまあ大丈夫だったなぁと、今になって冷や汗が出てきます。

 

それはともかく、今回は日本選手もとても頑張り、多数のメダルを獲得できたようです。団体競技のメダルが多かったようですが、とりわけ、男子陸上の400メートルリレーは圧巻でした。個々の選手の能力は決勝に臨んだ他の国の選手よりも劣ると思われますが、チーム一丸となり1位ジャマイカとは僅差の勝負となりました。やはり、「明確な目標を掲げ、それに向けベクトルを一致」させ、「個々の選手の長所短所を補い合う」ことをさせること、また、そのように選手を統率・鼓舞するリーダーの存在がとても重要なのですね。

(朝倉)

近況のご報告(2016年8月号)

みなさん、こんにちは。原です。お久しぶりに投稿させていただきます。
2月18日に第一子を出産後、早いもので5ヵ月が経過しました。3,222gで生まれた我が子も7,360gまで成長し、「ウンチ」「オッパイ」「寝る」のオンパレードだった頃に比べ、起きている時間を楽しめるようになりました。最近では寝返りを覚え、「寝返り→少し遊ぶ→戻れないことに気が付く→ギャーと叫ぶ」これを一日に何度も何度も、何度も繰り返しています。飽きないのでしょうか…。

私自身はお蔭様で産後の経過も順調で、慣れない育児に奮闘しながらも我が子との貴重な時間を過ごしています。こうしていられるのもお客様や朝倉さんをはじめ事務所スタッフなど皆さんのご理解やご協力があってのこと。大変有難く、感謝の気持ちを噛み締める日々です。

「恩返し」というほど立派なことは出来ませんが、せめて子供が成長するのと同じように、育児経験を経て私自身も成長・パワーアップして復帰したい…、そんなふうに思っています。まずは「親ばか」っぷりを抑えるところから始めます。

(原)

忙中閑(2016年7月号)

自宅の書棚を整理していたら、2~3年前に購入した電子書籍のキンドルがひょっこり見つかりました。もうダメかなとも思ったのですが、充電をしたら全く問題なく作動し、ついつい暫くの間、読み耽ってしまいました。
特に、大好きな平松洋子さんの「食」に関するエッセイに久しぶりに触れ、大いにリフレッシュができました。

 

社労士にとって6月から7月上旬は、12月に次いで忙しい時期に当り、なかなか書店にも立ち寄れない日が続きます。そんなとき、ワンクリックで本が買え、読める電子書籍は絶好の玩具のようにも思えます。とは言っても、あの本屋の何ともいえない匂い、雰囲気は電子書籍など足元にも及ばない至福の空間ですので、繁忙期が過ぎたらのんびりと覘きに行くことを楽しみにしています。

そのエッセイの中から、余計なお世話で恐縮ですが、ぜひ食べてみたいと思ったところを2~3つご紹介させていただきます。(平松洋子著「サンドウィッチは銀座で」から)
① 銀座「木村屋総本店」の「小海老のカツサンド」
② 大阪道頓堀「与太呂」の「ふぐのちりなべ、おじや」
③ 池袋の中華「大宝」の「猪皮凍(特性豚の皮の煮こごり)」他
 皆様も如何ですか。

(朝倉)

夏至(2016年6月号)

今年も、はや半分が過ぎようとしています。私には1日は結構長く感じるのですが、1年はアッという間だなあと思うことがしばしばです。歳のせいなのでしょうか。

さて、今年の夏至(1年で一番昼の長い日)は今月21日ですが、夏至の日を求める簡単な方法があるそうです。
― 西暦を4で除した余りが、0~2の年は、21日、
3の年は、22日   なのだとか・・・。
(ただし、2020年以降は、暫くどの年も21日だそうです。理屈は全くわかりませんが、お酒の席では使える話のような気もします。)

 

ヨーロッパでは、暗く長い冬が終わって夏を迎える5、6月は、公園などで裸同然で太陽の光を満喫する人々の姿を見かけるなど、1年で最高の季節となります。一方、日本は梅雨にはいるためか、どうもじめじめとした印象が拭いきれませんが、農業には大切な季節でもあります。豊作を願って、関西ではタコ、関東では焼餅を神様に奉納する風習があったとか・・・。私も、タコと焼餅でも食べながら、豊作を願い、過ぎた半年を振り返り、その反省を年の後半の糧にしたいと思っています。

(朝倉)

してあげた親切、してもらった親切(2016年5月号)

先日、銀行時代の後輩と一杯やったときに聞いた話なのですが、

『アメリカの心理学者が400名の学生に対して、「人にしてあげた親切な行動」と「人にしてもらった親切な行動」を書き出させたそうです。その結果、「してあげた行動」が「してもらった行動」の35倍に達したとか・・・。普通に考えると、人類全体の総和は1:1になる筈なのですが、人間は、「してあげた行動」を「してもらった行動」の35倍も多く記憶しているようです。人の記憶は実に都合よくできていて、「してもらった」と考えてしまうと「まだ恩を返していない」となり心の重荷となるので、「あれは恩ではない」と考えるのだとか。』

 

帰りの電車の中でふと思ったことが二つあります。
一つ目は、たまに「あんなに高い給与を払ってやっているのに」とこぼされる社長がおられますが、社員のほうは「あれだけ頑張って働いているのだから当然」と恐らくは思っているのではないか。 二つ目は、その日の酒席は私が払ったのですが、後輩たちは明後日にはそのことを必ず忘れているだろうなということです。

(朝倉)

花粉症(2016年4月号)

数年前のこの季節には、電車の中では鼻に綿を詰めた人、目を真っ赤にした人を必ず見かけたものですが、この頃はそのような光景もすっかり影を潜めました。花粉そのものはその頃と変わらず飛んでいるのだと思いますが、やはり医薬の進歩と個人の対処によるところが大きいのでしょう。

私の家内もずっと花粉症に悩んでいたのですが、数年前一念発起したのか、ヨーグルトから始まって、漬物、錠剤・・・とにかくありとあらゆる乳酸菌を買い漁り、試していました。錠剤だけでもこんなに種類があるものなのだと驚いたものです。その中から幸運にも自分の体質に合った?ものを見つけたのか、それ以降は症状も鎮静化し、家も静けさを取り戻しました。

 

英国でも似たような「Hay Fever」という症状がありますが、これは芝のアレルギーのようです。先日のアクサレディース宮崎で、吉田弓美子選手は2日目、鼻にワセリンを塗ったら効果てきめん、2位まで浮上しましたが、残念ながら結局は15位に終わってしまいました。あのまま上位を維持していたら、ワセリン療法を回りに薦めてみようかと思っていたのに、残念でした。

(朝倉)

ストレスチェック(2016年3月号)

労働安全衛生法の一部が改正され、ストレスチェック制度が発足したことは、既に承知のことと思います。具体的には、昨年12月1日の施行後1年以内(本年11月30日まで)に実施・報告していただく必要があります。ただし、「常時50人未満の労働者を使用する事業場」につきましては、努力義務とされています。(ただし、この50人には、週1回しか出勤しないようなアルバイトとかパート労働者であっても、継続として雇用し、常態として使用しているのであれば50人カウントに含まれますのでご注意下さい。)

この法律では、個人のチェックは義務化されていますが、集団分析は努力義務となっています。私は、個人のチェックはもとより重要とは思いますが、それと同程度に集団分析の必要性を感じています。サラリーマン時代には本当に多くの部署を経験しましたが、組織の構成員・職務内容により仕事の環境は大なり小なり異なりました。一概には言えませんが、風通しのよい部署ほど仕事の効率性・生産性も高かったように感じます。 当然のことながら、メンタル不調者および予備軍に対するケアが一番とはいえ、そこに追いつめてしまった組織にも恐らく改善の余地は大いにあるのでしょう。集団分析により、職場環境の問題点を発見し改善していくことは、特に人の流動性の低い組織にとっては、次の不調者を生まないためにとても大事なことのように思えます。集団分析をなぜ努力義務にしてしまったのでしょうか。

 

話が突然変わり、しかも内輪の話で恐縮なのですが、パートナーに第1子が誕生しました! 体重3,222g、身長48.4センチの元気な男の子で、名前は「匠史(たくみ)」、どちらかというと母親似でとてもハンサムです。母子ともども、今後ともよろしくお願いいたします。

(朝倉)

理想を追いながら・・・、少しの間お休みをいただきます(2016年2月号)

前述のとおり採用難といわれる昨今ではありますが、昨年プラセールではお陰様で2名のスタッフを採用することができました。手前味噌で恐縮ですが、優秀でとても素敵な2名とご縁が繋がり、事務所の中がさらに賑やかになっています。

私の目指す事務所像の一つに「温かみのある事務所」があります。法律を扱うお仕事であるため「是非」を問うばかりに捉われてしまうことが往々にしてありますが、それだけでなく心の通ったサービスの提供にこだわっていきたいのです。この思いに賛同してくれる頼もしい2人ですから、私の理想は膨らむばかり・・・。

さて、そんな夢見がちな私ですが、いよいよ出産予定日まで1ヵ月を切りました。食べ過ぎのせいか、胎児の推定体重が標準を上回り、主治医に怒られていることを除けば、とても順調のようです。心苦しくはありますが、朝倉さんや2名のスタッフに支えていただきながら、数ヵ月間は出産・育児に専念させていただこうと思います。

少しの間事務所を離れることになりますが、客観的に今後の事務所像を再考する機会とし、また出産・育児という貴重な経験をすることで、ひと回り成長して戻ってきたいと思っています!今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

(原)

新年のご挨拶(2016年1月号)

さて、パートナーが第1子を出産することとなりました。孫がまだいない私にとりましては、待望の星です。年の後半には彼女も子連れ復帰を果たすと宣言いたしておりますので、それまでの間は私が何とか守ってまいる所存です。どうぞお手柔らかにお願いいたします。最後で恐縮ですが、本年中の皆様方のご多幸を心よりお祈りいたしております。(朝倉)

今年は2月に出産を予定しています。初めての体験ですが、皆様からアドバイスを頂戴しながら、「仕事・育児」を楽しめる年にしたいと思っています。出産を無事に終えましたら改めてご報告させていただきますね。今年もどうぞよろしくお願いいたします。(原)

年々時間の経つのが早く感じますが、忙しさに流されるのではなく、日々振り返り、少しでも戦力になれるよう努力したいと考えております。 新年が良い一年でありますようお祈り申し上げます。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。(前田)

入社して2ヶ月弱、あっという間に新年を迎えました。まだまだ覚えることが沢山。 お正月ぼけせずに業務に邁進して参りたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。(竹本)

新入スタッフのご紹介(2015年12月号)

お陰様で11月よりプラセール社労士法人に新たなスタッフが加わりました。
改めましてこの機会に、本人より自己紹介をさせていただきます。

このたび、スタッフの一員となりました竹本リエと申します。どうぞよろしくお願い致します
比較的暖かかった11月も終わり、本格的な冬の季節となりました。風邪もはやり始めるこのシーズン、皆さまは何か対策をしていらっしゃいますか。
私は2年程前からビタミンCの粉末を朝晩摂取するようになって以来風邪知らずです。ご興味のある方にはお勧めです。
なんて書いていると風邪を引いたりするものですが…。

困ったサービス(2015年11月号)

食材の宅配サービスを利用することがあるのですが、不在時には玄関先に業者さんが食材を運んでおいてくださいます。ただ、丁寧過ぎるほどの梱包で、つい先日は少ない量にもかかわらず、専用の箱が4箱も玄関先に積まれていました。広い玄関ではないため、玄関に入るのも、片付けるのも一苦労・・・。

「もう少し箱を減らせないでしょうか」と業者さんに相談するも、「冷蔵、冷凍、常温、その他の雑貨」を混合できない、との回答。せめて常温と雑貨は一緒でもいいような気がするのですが、それも難しいようです。
どんなに丁寧なサービスでもマニュアル通りや要望に応じていないと迷惑になってしまうことがありますね。今でも毎週大量の箱と格闘しています。

「人のふり見て我がふり直せ」
私の場合は、法律を振りかざしマニュアル通りのご提案にならないように意識していますが、そのために普段からお客様の顔を思い浮かべ、あんなことやこんなこと・・・色々と想像を膨らませています。喜んでいただくために思いにふける時間が大好きなのです。

(原)

ストレス発散(2015年10月号)

サラリーマン時代に比べ、現在は遥かにストレスの少ない生活を送れているように感じていて、周りの方々にはとても感謝しています。
とはいえ、たまにはごみごみとした東京を脱出したくなります。事前の計画は何もないまま、9月の連休に1日だけ、日帰りで長野に行ってきました。観光の目当ては、車窓から見る田園風景とお蕎麦だけ。さすがに連休中とあって往復の混雑には閉口しましたが、日本の田んぼの整然とした美しさ、お蕎麦とほんの少しの焼酎のおいしさには大いに感動し、体全体からストレスが抜けていくように思えました。

黒木瞳という女優さんがおられますが、三十歳のときに全身に蕁麻疹が出てしまったそうです。その時、お医者さんから、「あなたは『ストレスがない』と思い込んでいるストレスがある」、「あなた、本当は嫌いな人、いるでしょう?」と言われたそうです。そのときまでは、「この人はきっと私のことが嫌いだろうな」と感じても、「私はこの人が嫌いじゃないわ」と思い、気にしなかったそうです。「嫌いな人ともちゃんとお付き合いしなさい」と言われて育ち、そのためにどこかで我慢を重ねていたのでしょう。「嫌いな人がいてもいい。嫌いだと認識して、そこから関係を始めればよい」と思うようになり、蕁麻疹もきれいに消えたのだそうです。

大人になればなるほど頑固になったり、視野も狭くなりがちですが、柔らかな気持ちを持てばいい人間関係が生まれるし、素敵な人生にも繋がるのかも知れません。そういえば、「心の耳」というホームページのサイトに「5分でできる職場のストレスチェック」があります。無料ですので、是非お試し下さい。

(朝倉)

プライバシーマークを取得しました(2015年9月号)

平成28年1月からいよいよマイナンバー制度が施行されます。
これは、国民一人一人に番号を付与し、社会保障、税、災害対策の分野で行政を効率化し、国民の利便性を高めようというものです。

マイナンバー制度の施行に当たり、企業は従業員の皆さんから番号を預かり、年末調整や労働・社会保険に関する各種手続きの際に、必要書類に個人番号を記載しなければなりません。そのため、企業には個人番号漏えい防止の措置が義務付けられています。弊事務所においても給与計算、年末調整、各種保険手続きのご依頼をいただいておりますため、漏えい防止措置の一つとしてプライバシーマークを取得しました。3月からの努力が実り、お陰様でこの9月にようやく取得が叶ったのです!

皆様に安心して業務を委託していただけるよう引き続き体制を強化していく所存です。

(原)

暑い(2015年8月号)

本当に暑い日が続いております。この気候があとまだまだ続くのかと思うだけでゾッとしてしまいます。

今年は土用の丑の日が2日もあるそうです。先月末の時点で少しばて気味の私は、早速、茅場町の「喜代川」へ行ってきました。「野田岩」、「神田川」、「伊豆栄」・・・東京には数多の老舗がありますが、どこも予約で一杯。全く、景気が良いのか悪いのかイマイチ判然としません。が・・・、とにかく、うざくと白焼きで軽く一杯やりながら、お重を待つ。ゆったりとした時間の中で、江戸の文化に思いを馳せながら過ごす、こんな小さな贅沢もたまには良いものです。

さて、話は変わりますが、このところ国は「労働者の健康の確保」に特に力 を注いでいます。これまで猶予されてきた「月60時間を超える時間外労働に関する50%超の割増賃金率」が31年4月から中小企業にも適用されます。また、年次有給休暇の取得促進、ストレスチェック(50人未満の事業場は努力義務)の実施等につきましては今年4月から既に始まっています。経営者の方々には頭の痛い規制が目白押しとなっていますが、とにかく、世の中には従業員の健康など全く考えずに働かせている企業が多いのも事実なのでしょう。

釈迦に説法で誠に恐縮ですが、従業員の方々に心身ともに健康で溌剌と働いて戴くことが継続的な企業業績の向上には欠かせません。少し奮発されて、従業員の方々と鰻の一席など設けられては如何でしょうか。

(朝倉)

新メンバーのご紹介(2015年7月号)

7月よりプラセール社労士法人に新たな仲間が加わりました!
新メンバーを迎え、組織のより一層の強化を図るとともに、皆様へご提供させていただくサービスのさらなる向上を目指し、日々精進していく所存でございます。 引き続き、プラセール社会保険労務士法人をどうぞよろしくお願いいたします。

さて、今月は新メンバーより、自己紹介をさせていただきます。

今月より勤務させていただきます前田由美(マエダユミ)と申します。
社会保険労務士登録しておりますが、まだまだ未熟でございますので、ご指導の程どうぞ宜しくお願い申し上げます。
家ではチワワとペキニーズのミックス犬(ココ5歳)を飼っております。 愛犬との散歩が元気の源です。

今月の一言(2015年6月号)

月に一度帰省し、お墓参りに出掛けます。自然が多いせいか四季の変化を肌で感じ、心が癒されるひととき。先月は藤の花が満開でとっても綺麗でしたが、今週は田んぼの水入れも終わり、すっかり夏の景色。緑の匂いが気持ちいい季節です。

それにしても連日の地震には驚きました。土曜日の未明に発生した地震は、地鳴りのような音と揺れ。さらにその日の夜には、母と地元の温泉に入っていたところお湯が大きく波を打ちました。現地で震度5を観測したのだとか。

東京都の条例では、災害時に備え従業員の3日分の水・食料・その他必要物資の備蓄するよう企業に努力義務を課しています。弊事務所もスタッフが増えるため、早速業者さんに備蓄用の飲料をお願いしました。

日本列島は、1,000年ぶりの活動期に入ったとのこと。皆さんもお出掛けの際、ドリンクを持ち歩くなど、まさかに備えて日頃から対策を講じてくださいね。

(原)

企業理念(2015年5月号)

企業理念が浸透していると何のために仕事をしているのかが明確で、従業員の判断や仕事ぶりにも一貫性が出てきます。

さて、ランチで喫茶店に出かけたときのことです。満席でしたが「すぐに空く」とのことで、客席としては使用していない雰囲気のカウンターに誘導されました。数分後、客席が空き、そちらに案内されたのですが、同じタイミングで2人組の方が来店されました。案の定、満席です。私が誘導されたこの席を除いては・・・。

私は一人でしたし、待機していたカウンターでも食事が出来そうだったので、「ここでいいですよ」と店員さんに声を掛けました。すると、店員さんは笑顔で「いいんです。こちらでゆっくりなさってください」と再び私を席へ誘導。これで満席です。来店した2人は残念そうにお店を出て行きました。私は申し訳ない気持ちでしたが「ゆっくりなさってください」という言葉が強く心に残っていました。

通常なら、売上のために無理をしてでも客数を伸ばしたいところでしょうが、迷いのない店員さんの判断でした。このお店は喫茶店です。もしかしたらゆっくりできる空間の提供を理念としているのかもしれませんね。

企業理念が明確ならば、咄嗟の判断でもブレません。温かみのある笑顔で迷いのない行動。まさに「企業理念を実現させるために仕事がある」といった感じでした。次回、企業理念を訊ねてみようと思います。全く違う回答かもしれませんが。

(原)

法人設立のご挨拶(2015年4月号)

私どものことで恐縮ですが、今月より「プラセール社会保険労務士法人」として新たに船出することとなりました。これも偏に、これまでお客様各位から頂戴いたしました多大なるご指導、ご支援の賜物と、心より感謝申し上げます。

まだまだ手漕ぎの小舟のような状態ではございますが、乗組員一同、力を合わせ、精一杯努力を重ねてまいる所存ですので、なお一層のご支援・ご鞭撻を賜りますよう、衷心よりお願いを申し上げます。

さて、窓の外を見れば桜も満開となりました。わざわざ海外から日本の桜を見物に来られる方も多いようで、「え、そのためだけに?」と、本当にびっくりしてしまいます。
「花を愛でながらお酒を飲む」このような感性を持つ国民は世界でも稀というほかはなく、日本人のもつ繊細さはやはり稀有なのではと感心します。

普段はその存在さえ感じさせない桜ですが、1年のほんの短い期間にこれだけの人の目を集め熱狂させる・・・。やはり只者ではないようです。
桜のように華々しいことはできないかも知れませんが、1年を通して存在感をご認識戴ける、そんな組織に育てていきたいと思っております。

(朝倉・原)

出世する人の3要件(2015年3月号)

今から10年後、グローバル化とデジタル化が世界的に進み、圧倒的な経済格差が生まれるそうです。いわゆる一般的な仕事が減り、「体力勝負」の仕事か、かなり頭を使った「知的労働」に二分化される社会が到来するとか(2025年問題)。そんな社会でも出世していける人の条件が以下3つだそうです。(*経済学の観点から)

○ 直感力が強い!
(日本人の多くが直感で正しいと思っても、出来ない理由を考えてしまう)
○ 前例がないことを出来る!
(リスクを恐れて前例がないことにチャレンジできない。そのため、日本企業の大半はグローバルで勝負できていない。二番煎じばかり。)
○ ヤンキー もしくは オタク素養がある!
(ヤンキーの素養があればリスクを取って勝負ができる。オタクはひとつの道を極める事ができる)

言い換えると「リスクを取る勇気があり、決めたことを最後までやり抜く人」といったところでしょうか。
先日、「前例がない」を理由の一つとして助成金の不支給が決定し、非常に悔しい思いをしました。何度も行政に掛け合いましたが、納得できる回答は得られないまま・・・。社長さんの素晴らしいアイディアによる新たな試みで、助成金の趣旨に基づき、従業員さんにも喜ばれる制度だったので、本当に残念です。
「前例が ないなら作ろう 恐れずに!」 以上、心の叫びでした。

(原)

もう2月(2015年2月号)

クリスマス、お正月もアッという間に過ぎ去り、はや2月となってしまいました。

このところ、週末にはデパ地下をのぞくことが多いのですが、先月下旬頃から食料品売り場の入口には数えきれないほどのチョコレート店が並ぶようになりました。売り場周辺は殆どが若い女性で、目移りのためかあちこちと移動を重ねています。本命と自分用の高級品を少し、そして廉価だけど見栄えのする義理チョコを沢山購入しているように見受けられます。(私はちょっと怯んで、なかなか近づけないため、実際のところは定かではありません。)

本来、バレンタインデーは・・・、“3世紀当時のローマ皇帝クラウディスⅡ世が戦意に支障をきたすとして兵士達の結婚を禁じていたが、キリスト教徒の聖人バレンタインは兵士たちを哀れみ、密かに結婚させていた。それが皇帝にばれ、ローマ国教への改宗を迫られたが、承諾せず、2月14日に処刑された。”日だそうですが、日本の賢い製菓会社の手により、なぜか「女性が好ましい男性にチョコレート(今はお菓子も可)を贈る日」に変貌させられ現在に至っているとされています。

ロンドンでは、基本的には男性が愛を告白する日で、地下鉄ではタキシードを着て花束を持った男性を必ず見かけます。それで、「今日はバレンタインデー・・・」と気づかされたものです。 話しは少し逸れますが、日本はやたら国民の祝日が多く、「今日は何の日で休み?」と思う日も多くなりました。国が制定した祝日よりも、民間企業が考え出したイベントの日のほうが国民に浸透しているのはなぜ、と時々思います。

(朝倉)

新年のご挨拶(2015年1月号)

講演会やTV・本等で「成功の秘訣」とやらを耳にする機会があります。 興味深く拝聴しているとその多くが、成功の秘訣として「当たり前のことを継続する」「小さな成功を積み重ねる」といったことを挙げています。何をもって成功とするかは人それぞれですが、一般的に成功者と呼ばれる方々でも何か特別なことを大胆にやっているわけではなさそうです。 お陰様でプラセール社労士事務所も5年目を迎えました。今年は創業時からの目標である「法人化」を実現させたいと思っております。「成功」にはまだまだ遠く及びませんが、目の前のことを着実に進め、小さな成功体験を積み上げていく所存です。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

(原)

デパートの地下で「羊羹」の字をみました。なぜ「羊」?と調べたのですが、そもそもは、鎌倉時代に中国から伝わった食べ物だそうです。羊の肝に似せた小豆と砂糖で作る蒸し餅の「羊肝餅」が日本に伝来した際、「肝」と「羹」の音が似ていたことから今の「羊羹」になったとの由。 昔は中国の製法どおり蒸し物だったようですが、茶道の発展に伴い、寒天を加えた「練り羊羹」になったとか・・・。虎屋で羊羹、何だか複雑です。未年は「家族の安泰」とか「平和」を表すようです。今年はテロや戦争のない平和な1年になりますように。

(朝倉)